統一球問題!ウォッチ!
「飛ぶ」ボールから、「飛ばない」ボールへ。
国際大会へのプロ選手の参加、WBCの二連覇などを経て辿りついた結論が「統一球」だった。
投手側からみても、また打者側からみても「慣れて」おきたいボールの感覚。
微妙な縫い糸の加減や、その反発で大きくゲームが左右することは凡人の私達でも容易に想像がつく。
しかし、予想通り!?これによって激減したのがホームラン。
プロ野球の醍醐味でもあり、一発逆転のドラマには不可欠なホームラン。
他のスポーツと違い、3点のビハインドは満塁ホームランでひっくり返せるという、スポーツの歴史上においてもこれ以上の「必殺技」はないと思われるホームラン。
この激減ぶりに危機感を感じた?
野球の醍醐味までも失うと思った?
はたまた、本塁打量産チームが困る?
真意は定かではないし、これからもわからないであろうが、誰かの決断で、
「飛ばない」ボールから、「飛ぶ」ボールへ。
なんでも、数値を以前に戻しただけで問題はなく、周知していないのも問題ないというプロ野球機構側の結論。
唯一ラッキーだったのは、マスコミが責任の所在を叩きたいがため、口封じをさせられた共犯であるメーカーには責任なしとの流れになっていること。
心情的には胸を撫で下ろすが、他国では考えられないことだ。
この一点集中叩きも、このような問題を引き起こす要因の一つだと個人的に思うところ。
話しを戻すと、ある選手が「ボールの反発の強弱で引退しなくてもよかった選手が引退した事実はある」とテレビで発言していた。
確かにもう何本かの本塁打で引退を回避できた選手、また年棒にも関係していることは紛れもない事実だろう。
だが、これもまた選手側だけの話しであり、ファンへ向けての発言ではない。
どこの監督、コーチも言葉を濁すばかりでコメントなし。
裏切られた感の強いファン、それに応えてくれない監督と選手達、いつの時代もファンは置き去りにされるもの。
だが、この「スキャンダル」を力に変えることがジャンルとして生き残る最大にして唯一の手段。
そうやって今までも「スキャンダル」をコアなファンの力だけで生き残ってきたプロ野球。
今度は密室での出来事だから余計に癖が悪いが、しかし、必ずファンは立ち上がる。
監督、選手達はファンを信じ、せめて「意気地なし」な姿だけは見せないでほしい。
佐藤 大(北海道日大高~札幌大)
日高ベースボールスクール/代表