高校の悔いは大学で晴らす-北海高のエース盛投手
部位別の専門医師をそろえ、41人の理学療法士を配置し地域医療の期待を背負い、日々充実を図る「医療法人社団 悠仁会 羊ケ丘病院」(札幌市厚別区青葉町3丁目)。今月の同病院での「院内で見つけたアスリート」は、夏の甲子園支部予選前に肩をこわして試合に出られなかった北海高のエース盛勇太郎君(3年)を紹介する。けがで3年間の夢が一瞬に消えショック度も大きかったが、今は完全に心を切り替えてリハビリに専念、次のステージ(大学野球)での活躍に目標を絞っている。
▽盛 勇太郎(北海高3年、投手=180センチ、83キロ)札幌・前田リトル-新琴似シニア-北海高硬式野球部
「高校3年間、悔いの残るシーズンでしたが、その分大学に行ってがんばります」と、完全に心を切り替えてリハビリに励む盛君。春の全道大会支部予選ではエースとして3試合に登板、投打に活躍を見せブロック優勝へ導いた。全道大会でも先発で好投したが、チームは逆転負けで1回戦敗退の残念な結果に終わった。
けがは1年生のときに痛めた利き腕の右肩が再発症したもの。春季全道大会が終わって、「さあ夏へ全力」というときの思わぬアクシデントだった。「何としても出場する」気持ちで、痛み止めの注射を打ちながら臨んだが、やっぱり試合出場はムリだった。その悔しさは言葉では言い表せないものだった。
投げ過ぎが大きな原因だが、「これからじっくり時間をかけて、フォーム修正や筋力アップのトレーニングを積んでいきます」と盛君。来春の大学入学までの半年余を羊ケ丘病院に通院しながら、リハビリ担当者の指導を受けて完全な復帰を目指す。
身長180センチから繰り出すストレートは140キロ前後のスピードボールは魅力いっぱいだ。そんな野球の申し子のような盛君だが、小学4年で野球を始めたきっかけはダイエットのためだった。ちょっと太っていたので、やせられればとの軽い気持ちでやったそうだ。「続けてやるつもりはなかった」と当時を振り返る。それが段々とのめりこんでいき、北海高のエースまでになった。高校シーズンはけがで悔いを残したが、大学へ行って”倍返し”の活躍を目指す覚悟も固まった。再起をかけて新たな挑戦が始まった。
(記者の目・中山 武雄) 完全復帰したときの盛君が楽しみだ。体格といい、スピードボールといい、プロ選手を目指せる逸材だ。何よりも強い気持ちでグイグイ押していくピッチングは一番の魅力だ。本人は、「大学で存分に野球をやってから将来の道を考える」と賢明な答えが返ってきた。
「医療法人社団 悠仁会 羊ケ丘病院」
厚別区青葉町3丁目(南郷通り沿い、厚別消防署向かい)に移転・新装開業した「医療法人社団 悠仁会 羊ケ丘病院」は、整形外科の専門病院として地域医療の期待を背負って大きく変身した。JR新札幌駅、地下鉄新さっぽろ駅から徒歩8分という交通の便利さと、肩・ヒジ・手・首など各部位別の専門ドクターの配置をはじめ、明るくスペースたっぷりの空間と最新機器がそろい、41人の理学療法士が治療にあたるリハビリテーション科は羊ケ丘病院ならではの充実した医療内容だ。
病院長の岡村健司医師は当ストライク・サイトの「野球肩って何?」(バックナンバー)でおなじみのドクター。自身も高校球児として活躍したが、肩を壊して野球を断念するという辛い経験を持ち、患者の立場になって治療できる医師としても人気が高い。また、リハビリ担当の理学療法士の大半が野球、サッカー、スキーなどアスリートで活躍してきた面々で、こちらも患者の気持ちがわかる治療を施している。
「野球肩って何?」(バックナンバー)
第1話 「その原因」
第2話 「投球フォームから」
第3話 「どうして起こる」
第4話 「症例の中から」
第5話 「症例の中から」
第6話 「不安定肩」
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取材協力:医療法人社団 悠仁会 羊ケ丘病院