【中学クラブチーム訪問】余市リトルシニア編
11月23日、中学硬式クラブチームの名門・余市リトルシニアを初めて訪問した。今年の余市は、3年生9人としながらも2年生以下の力も借り、エース・鈴木一茶投手(3年・黒松内スターズ出身)を擁し、春季全道準V、日本選手権道予選準V、北ガスカップ初優勝、2016FIGHTERS:U-15初優勝と大活躍の一年で幕を閉じた。3年生9人の進路は、札幌へ2人、小樽へ5人、白老へ2人とそれぞれ進路希望が出ている。櫻井 豊監督(61)は「センス、力のある選手もいたが、周りの選手全員が頑張った結果です」と3年生を中心とした選手全員の頑張りを称えた。秋季全道大会新人戦に挑んだ新チームも決勝トーナメント進出するなど来春に向け大いに期待が高まる。
チーム訪問は、今年も代表して数人の選手たちに来季へ向けた抱負を色紙にしたためてもらった。また主将・小山力也君(2年・泊カブス野球スポーツ少年団出身)にはチームの特徴や目標を動画で語ってもらいました。
◆選手構成
2年生:8人 1年生15人
【動画】コチラ 冬季練習① 冬季練習② 冬季練習③ キャプテンからメッセージ
【フォトグラフ】コチラ
名門・余市を訪問!
今季、4大会ですべて決勝進出、内2度の優勝は球団創立21年目で最高の成績を挙げた。エース・鈴木一投手を中心に、接戦を戦い抜き札幌ドームで行われたFIGHTERS BASEBALL CHAMPIONSHIP U-15では余市シニアが初代栄冠に輝いた。同大会はリトルシニア、ボーイズリーグ、ポニーリーグが団体の垣根を越えて北海道No.1チームを決定するもの。またさかのぼること12年前、駒大苫小牧が夏の甲子園で初優勝した2004年主将・佐々木孝介氏(駒大苫小牧高・野球部監督)、翌年2005年夏、二年連続優勝時の主将・林 裕也氏(東芝・主将)、2006年準優勝時の主将・本間篤史氏(JR北海道)、2007年夏の甲子園出場時の主将・林 幸平氏、2008年主将・真田大輔氏と余市リトルシニア出身らが続くなど名門を垣間見せる。グラウンドは余市町営球場を使用し、冬期間は専用室内練習場でしっかりとスキル・フィジカル・メンタルを鍛え上げる。指導者も常時4~5人が熱く指導していた。
新チームはスピードアップがスローガン!
集中力をキープして効率アップ!3年前、櫻井監督が就任する前、土日の練習時間は9時から17時までだった。しかし櫻井氏就任後は10時から夕方16時までと大幅な時間短縮を図った。その代わり練習と練習の間の移動時間などこれらのスピードアップを図ることで逆に選手たちの集中力が増し、練習の質が変わったと言う。取材当日も午前中、ウォーミングアップ後、キャッチボール、守備練習。ランチタイムは2斑に分けそれぞれの課題を自主練に充てていた。けん制練習をするものフォームチェック、捕球トレーニング、体幹トレーニングなどと自発的に行われていたのは驚きだ。午後からは打撃練習と体幹トレーニングを3班に分けローテッションで行われていた。櫻井監督は「こうした努力の積み重ねで練習の質が変わり目標へ近づく」と説得力があった。
◎櫻井 豊監督が、印象深い試合と挙げた函館港西リトルシニア戦
「理事長杯・1回戦の函館港西戦。大方の予想通り接戦となったが、最後スクイズで勝ち越し、チームとして手ごたえを掴んだ試合」と収穫を口にした。
第4回理事長杯全道大会 兼 第3回マツダボール旗争奪全道大会
(平成28年7月18日)
◇1回戦
函館港西
2000001=3
0000121=4
余市
(函)増田、高山―渡辺
(余) 綿路―関
5人の投手陣と5人の攻撃陣の名前が挙がった
投手陣は5人の名前が挙がった!主戦の綿路翔英(2年・黒松内スターズ出身)が、持ち味の球威を武器に制球力とメンタル強化で真のエースを目指す!2番手争いに4人が追従。まずは右腕・東海林南斗(2年)は、少年野球未経験ながら身長173cm、体重70㎏と恵まれた体格を生かしメキメキと力をつけてきている。右腕・宮下朝陽(1年・黒松内スターズ出身)は、身長166㎝、体重61㎏。昨年の2015北海道日本ハムファイターズジュニアと逸材で、スピードボールが持ち味。石川 真(1年・木古内ジュニアホークス出身)は、低めの制球力が持ち味。身長169㎝、体重63㎏。最後に小柄ながら左腕・藤田一茶(1年・余市強い子野球スポーツ少年団出身)は、制球力がありゲームを作れる。身長157㎝、体重52㎏。
攻撃陣は主将で3~4番を任される小山はセンス抜群でパワフルな打撃が持ち味。身長168㎝、体重77㎏。打席で立つ姿はさらに大きく映る。続いて綿路翔英(2年・黒松内スターズ出身)は、飛距離はチーム1で投打の活躍に期待したい。けがで今シーズンは出場機会が無かったが、来季に大きな期待が懸かる本間夕貴(2年・余市沢町野球スポーツ少年団出身)は、完全復活してみせる。1年生ながらクリーナップも任される宮下は、パンチもありここにきて伸びてきている。1番・中堅手兼投手の石川は、俊足と気の強さに期待が高まる。
同チームは開幕前の3月、3泊4日の「仙台遠征」を予定し、冬季練習の成果を図る意味で仙台市の強豪チームと対戦。また毎年恒例となっている函館遠征、札幌遠征を経て、開幕を待つ。
先輩の背中を追いかけ“日本選手権・北海道代表”掴んでみせる。
★思い思いの言葉を色紙にしたためた
※NGワードは全国優勝、全国制覇。もちろん大目標であることは 周知のこと、その大目標を実現するために、チームの中で自分は何をするべきかを問いた。
◆「不苦無栄光」主将・小山力也(2年・泊カブス野球スポーツ少年団出身)
「苦しみ無くして栄光なし」と力強かった。
Q1)印象深い試合は「秋季全道大会・リーグ戦の函館港西戦。最終回、2‐3と1点差を追いかける場面で、一死満塁のチャンスはあったが得点に結びつけなかった」と悔しがった。
Q2)チームのキーマンは「鈴木崚太君(2年・余市沢町野球スポーツ少年団出身)。チームのムードメーカー!
彼の打撃や守備で活躍する姿にチームは盛り上がる」と活躍を期待した。
秋季新人戦では主将で3~4番・二塁手としてチームをけん引。持ち味は長打力。右投・左打、身長168cm、体重77㎏。
◆「挑戦」本間夕貴(2年・余市沢町野球スポーツ少年団出身)
「ケガで一年ずっと練習にも参加できなかった。今はケガが治ったので色んなことに挑戦していきたい」と意欲的だった。
Q1)印象深い試合は「秋季全道大会・決勝トーナメント2回戦の小樽戦。みんなエラーも無く締まったゲーム。でも打てなくて悔しい」と悔しさを残した。
Q2)チームのキーマンは「主将の小山。いつも全力プレーのキャプテンなので打っても守っても活躍すると盛り上がる」と期待した。
秋季新人戦ではケガで出場できなかったが、この悔しさをバネに来春、倍返しで活躍してみせる。持ち味はフルスイング。右投・右打、身長159㎝、体重60㎏。
◆「全力」綿路翔英(2年・黒松内スターズ出身)
「ピッチングでは全然貢献できなかった。来年は貢献できるようこの冬の練習を全力で臨みます」と自らの頑張りを強調した。
Q1)印象深い試合は「秋季全道大会・決勝トーナメント2回戦の小樽戦。全国大会の大阪が懸かっていたが、自分の四球などで負けてしまった」と悔やんだ。
Q2)チームのキーマンは「主将の小山。キャプテンが打つと盛り上がる。来年も沢山打ってほしい」と期待した。秋季新人戦では投手兼外野手として活躍した。持ち味はストレートのキレ。課題は低めのコントロールと明確だ。右投・右打、身長174㎝、体重65㎏。
※中学クラブチーム訪問企画は、ベースボール北海道ストライクを応援してくださっているチームさんを優先して行っております。
協力:余市リトルシニア