【中学クラブチーム訪問】札幌北シニア編
12月23日、中学硬式クラブチームの札幌北シニアを訪問した。今年の札幌北の3年生11人の進路は、札幌市内や近郊へそれぞれ進路希望が出ている。田中則行監督(50)は「チームとして新しくスタートした年の子供たちでした。当初、人数が少なく大変なことはあったが自分たちで築き上げてくれた。こうした目に見えない努力を今後に生かしてほしい」と労いと今後の活躍を期待した。また同チーム出身で北大生・三木田龍元投手(ウイン北広島)が四国独立リーグ・香川オリーブガイナーズ入りするなど明るいニュースに沸いた。
チーム訪問は、今年も代表して数人の選手たちに来季へ向けた抱負を色紙にしたためてもらった。また新チーム主将・水上裕介君(2年・東札幌ジャイアンツ出身)にはチームの特徴や目標を動画で語ってもらいました。
◆選手構成
2年生:11人 1年生16人
【動画】コチラ 冬季練習① 冬季練習② 冬季練習③ キャプテンからメッセージ
【フォトグラフ】コチラ
三木田、独立リーグからNPB目指す!
札幌北シニア出身で「ウイン北広島」に所属する北大医学部保健学科4年の三木田龍元(りゅうげん)投手(23)が、昨年11月に行われた独立リーグ「四国アイランドリーグplus」のドラフト会議で、香川オリーブガイナーズから2位指名された。田中監督は「初志貫徹で頑張ってほしい」とエールを送った。
新チーム初戦、黒星がチームの結束生む
秋季全道大会新人戦。札幌北は、予選リーグの初戦、北見シニアと対戦するも2‐4で敗れる。
初回に先発水上の制球力が乱れ始めると野手陣も浮足立ち失策と適時打を重ねられ3失点。
その裏2点返すも次の1点は北見が加点し、終始流れを掴みきることができなかったゲーム。
試合後、投手を中心に守りから作っていく野球が大事であることを痛感した札幌北ナインは、自らのスタイルを思い出し続く日高シニア、旭川北稜シニアを見事破り決勝トーナメント進出。
決勝トーナメント1回戦では、北広島シニアを4‐0。続く2回戦・札幌新琴似シニアに2‐6と敗れるも8強入りに手ごたえを掴んだ。しかし新人戦の課題も明確。
田中監督は「エース水上に次ぐ第2、第3の投手育成」と語気を強める。春までの成長が待たれる中、同チームは精力的に多目的施設を利用するなど冬季練習にも余念が無い。
1月15日から月形合宿、22日・北海道日本ハム屋内練習場、28日から秩父別合宿と活発。「また2月以降も施設利用が可能となれば、」と意欲的だ。4月上旬の苫小牧、日高遠征、さらにオープン戦を経て開幕を待つ。
◎田中監督が、印象深い試合と挙げた旭川北稜戦
「初戦の敗北で、負けられない試合が続いたリーグ・最終戦の旭川北稜戦で勝利。
引き分け以上が条件、最後まで気を緩めず戦えることができ、決勝トーナメント進出を決めた試合」と力強かった。
第43回秋季全道大会新人戦 兼 第33回麻生自動車学校杯
(平成28年9月17日)
▽Gブロック
旭川北稜
1110=3
2452=13
札幌北
(四回コールドゲーム)
(旭)小松、真鍋、塚目、富田―篠原
(札)水上―佐野
~数人の選手を5段階評価~
田中監督に聞いた
★投手陣では4人の名前が挙がった。田中監督にはコントロール、スピード、経験、マウンド度胸、スタミナ、監督からの信頼度など5段階評価で選手を紹介。
◇水上裕介投手(2年・東札幌ジャイアンツ出身)は、コントロール④、スピード③、経験⑤、マウンド度胸④、スタミナ⑤、信頼度⑤。「この冬、ひとまわり身体を大きくし、ボールの威力スピードを増してほしい。さらにナインからの信頼も掴んでほしい」と期待した。右投・右打。新人戦では打順は3、5番を担い、投手兼一塁手として出場。身長177cm、体重63㎏。
◇山口翔平投手(2年・札幌ビッグベアーズ出身)は、コントロール④、スピード②、経験②、マウンド度胸②、スタミナ③、信頼度③。「マウンドで落ち着いて投球できるよう精神面の成長と球速アップ」と期待した。右投・右打。投手兼外野手。身長172cm、体重55㎏。
◇細部智也投手(2年・稲穂タイフーン出身)は、コントロール②、スピード③、経験③、マウンド度胸④、スタミナ②、信頼度②。「スタミナとコントロールを付けてゲームを作ってほしい」と期待した。右投・右打。投手兼外野手。身長176cm、体重56㎏。
◇門田浩輝(1年・東6丁目フリッパーズ出身)は、コントロール③、スピード③、経験②、マウンド度胸④、スタミナ③、信頼度③。「コントロールのレベルアップとストレートの球速アップ。秋季大会ではエースへ」と期待した。左投・左打。投手兼一塁手。身長170cm、体重75㎏。
★打撃陣では4人の名前が挙がった。投手陣同様、田中監督にバットコントロール、長打力、チームバッティング、ミート力、勝負強さ、監督からの信頼度を5段階評価で表してもらった。
◇佐野翔騎郎(2年・東札幌ジャイアンツ出身)は、バットコントロール⑤、長打力③、チームバッティング④、ミート力④、勝負強さ④、信頼度⑤。「大型1番打者!打率も高く。俊足を生かしてチャンスを広げてほしい」と期待した。右投・両打。新人戦では1番・捕手として出場。身長175㎝、体重63㎏。
◇髙木和真(2年・新琴似スラッガーズ出身)は、バットコントロール④、長打力④、チームバッティング④、ミート力③、勝負強さ④、信頼度④。「身体のまだ細く、まずは体作りに加えパワーアップを図ってほしい」と期待した。右投・左打。新人戦では4番・外野手兼捕手として出場。身長174㎝、体重63㎏。
◇中川祐一(2年・東ハリケーン出身)は、バットコントロール③、長打力②、チームバッティング③、ミート力③、勝負強さ②、信頼度③。「攻守にもっと気持ちを前面に出してほしい。ガッツあるプレーを」と期待した。右投・右打。新人戦では2、8番・サードとして出場。身長166cm、51㎏。
◇北本一斗(2年・鉄東スワローズ出身)は、バットコントロール②、長打力②、チームバッティング③、ミート力②、勝負強さ②、信頼度②。「相手に嫌がられる選手になってほしい。プレーに粘り強さを」と期待した。右投・右打。新人戦では2、7番・センターとして出場。身長169㎝、体重55㎏。
★思い思いの言葉を色紙にしたためた
※NGワードは全国優勝、全国制覇。もちろん大目標であることは 周知のこと、その大目標を実現するために、チームの中で自分は何をするべきかを問いた。
◆「全力」主将・水上裕介投手(2年・東札幌ジャイアンツ出身)
「何事にも全力で!全力疾走、全力プレーで挑む」と力強かった。秋季新人戦では主将としてエースとしてチームけん引。ピッチングではコースに投げ分け打たせて取った。打者としても引っ張りだけではなく逆方向にも強い打球を放つ。右投・右打、身長177cm、体重63㎏。
Q1)印象深い試合は
「新人リーグ戦・北見シニア戦。新人戦の初戦と言うことで浮足立ちエラーもたくさん出た。しかし自分たちを見直す試合となり次につながった」と敗戦から多くを学んだ。
Q2)チームのキーマンは
「髙木和真(2年・東札幌ジャイアンツ出身)です。チームの四番。和真のバッティングでチームの流れが変る。春からの活躍を」と期待した。
Q3)秋季リーグ戦を戦い終えて、対戦相手の中で良い選手はいましたか?
「北広島シニアの山 優斗君(2年・清田ジャイアンツ出身)です。スライダーのキレがすごく良く、球も速かった。バラウンスの良い投手だった」と実力を認めた。
◆「フルスイングで“真向勝負”」髙木和真(2年・新琴似スラッガーズ出身)
「チャンスの場面で消極的になるときがある。今年は真っ向勝負を意識したい」と力強かった。秋季新人戦では四番を担い打線の軸としてチームけん引。コースに逆らわないバッティングには非凡なものを感じる。右投・左打、身長174cm、体重63㎏。
Q1)印象深い試合は
「リーグ戦・初戦の北見シニア戦。緊張からか自分たちのミスから失点し敗れた。しかしそこから反省点を生かした試合でもあった」とリーグ1位で決勝トーナメント進出のきっかけとなった。
Q2)チームのキーマンは
「山口翔平(2年・札幌ビックベアーズ出身)です。中学では珍しいサイドスローなのでエース・水上と一緒に頑張ってもらいたい」と期待した。
Q3)秋季リーグ戦を戦い終えて、対戦相手の中で良い選手はいましたか?
「日高シニアの千葉周平君(2年・静内緑ホークス出身)です。遊撃手としてグラブさばきが上手で完璧に近い選手でした」と脱帽。
◆「冷静」佐野翔騎郎(2年・東札幌ジャイアンツ出身)
「いつ、どんな状況でも冷静に判断できる選手を目指します」とキッパリ。秋季新人戦では1番・捕手として活躍。出塁率の高い大型1番打者。バッティングは器用に両打ちでき、右はパワー。左は広角に打ち分けセンスを覗かせる。右投・両打、身長177cm、体重63㎏。
Q1)印象深い試合は
「新人戦の決勝トーナメント・札幌新琴似シニア戦。挑戦者で挑み途中までは良かったが、投手のスタミナや野手のミスもあり悔しいゲームだった」と唇をかんだ。
Q2)チームのキーマンは
「水上裕介投手(2年・東札幌ジャイアンツ出身)です。投打で中心。さらにキャプテンなので、打ったり、良いピッチングをするとチームが勢いづく」と期待した。
Q3)秋季リーグ戦を戦い終えて、対戦相手の中で良い選手はいましたか?
「札幌新琴似シニアの金丸斗南君(2年・札苗スターズ出身)です。守備も上手く、バッティングでは打球の飛距離が凄い」と脱帽。
※中学クラブチーム訪問企画は、ベースボール北海道ストライクを応援してくださっているチームさんを優先して行っております。
協力:札幌北シニア球団