<秋春連続>札幌新琴似シニア優勝~道内負けなしの19連勝~

六回、9番・森田の決勝打で二走・五十嵐が勝ち越しのホームを踏む瞬間。
中学硬式野球の札幌新琴似リトルシニアが、昨年の秋季全道大会に引き続き春季全道大会でも全道の頂点を掴み、秋春連続優勝を飾った。
決勝は札幌新琴似と札幌大谷との対戦で、札幌新琴似が六回、5-9と最大4点差を跳ね除け一挙5点を奪い10-9の逆転で下し、春の全道一を掴んだ!
同チームは昨秋の新チーム結成から道内では負けなしの19連勝となった。
主将の井樫太希投手(3年・前田リトル出身)は「令和元年に優勝できてうれしい。次の日本選手権でも全道優勝、全国優勝目指します」とすでに気持ちは11日から始まる日本選手権道予選へ向けていた。
優勝の札幌新琴似チームは林和男旗杯大会とFBC出場権、準優勝の札幌大谷チームは東日本大会出場権をそれぞれ掴んだ。
◇イニングスコアは下記からご覧ください。
【速報】決勝・札幌新琴似×札幌大谷<春季全道>

優勝した札幌新琴似ナイン
札幌新琴似、4点差を大逆転!
札幌新琴似-札幌大谷の強豪同士の対戦となった決勝は逆転に次ぐ逆転でベンチ、応援席と熱気も高まった。
札幌新琴似は5-9と4点を追う六回、一死から2番・村田陽和(3年・札苗スターズ出身)が四球、賀集竜世(3年・北光ジュニアファイターズ出身)がセンター前。
疋田悠真(3年・東16丁目フリッパーズ出身)がライト前を放ち満塁の好機。
次打者倒れ二死となるも6番・田中佑弥(3年・札苗スターズ出身)、7番・五十嵐良太朗(3年・新陽スターズ出身)の連続押出し四球で2点。
さらに8番・菊池一(3年・月寒スターズ出身)が、タイムリー内安で3点を奪い1点差とすると続く9番・森田修介(3年・篠路キングスネークス出身)が、センター前2点タイムリーで遂に逆転の殊勲打となった。
森田は「センター前を意識し打席に入り、外角のストレートをしっかり芯で捉えることができた」とタイムリーの瞬間を思い出した。
投げては先発の井樫投手、三回から田中投手、五回途中から五十嵐投手の継投で接戦を10-9で逃げ切った。
生嶋宏治監督(58)は「真面目で一生懸命な森田がいいところで良い仕事をしてくれた」と殊勲打の森田を称えた。
〇森田修介(もりた しゅうすけ)
六回裏、8-9と1点を追う場面でセンターに2点タイムリー勝ち越し打を放ち秋春連続優勝へ導いた。
昨夏は2年生ながらレギュラーシーズンに出場することもあった森田だったが昨秋、腰のケガで秋季全道大会の出場機会はゼロ。
昨秋は縁の下でサポート役に徹した。
必至のリハビリの成果もあり、今春から復活の苦労人。
競争率の激しい札幌新琴似の「背番号8」が日本選手権道予選も活躍を誓う。
年長から野球を始め学童時代は篠路キングスネークスに所属。
右投げ、右打ち。
身長165センチ、体重55キロ。
細身を生かした俊敏なプレーが持ち味だ、50メートル6秒4の俊足が最大の武器。
目標しているプロ野球選手は西川遥輝(北海道日本ハムファイターズ)。
家族は母と兄2人の4人家族。

優勝に喜ぶ新琴似ナイン

優勝旗を受け取る井樫主将

殊勲打を放った森田も優勝メダルを授与
札幌大谷、決勝で涙
札幌大谷は5点を追う中盤五回、井樫投手から代わった田中投手を捉える。
一死から9番・久保山智伎(3年・千歳C・Sライズ出身)がセンター前、1番・森谷大誠(3年・石山アトムズ少年団出身)、2番・海藤瞭芽(3年・篠路ライオンズ出身)らが連続ライト前でつなぎ一死満塁とすると3番・濱野 櫂(3年・新川ウィーディス出身)、4番・鳴海健臣(2年・石山アトムズ少年団出身)らが連続押出し死球で2点。
続く5番・郡山遥翔(3年・栄北ナインスターズ出身)が、レフト前2点タイムリーで1点差に迫ると次打者・瀧口夕翔・3年(東雲ファイターズ出身)が四球で再び満塁。
ここで田中投手から五十嵐投手に代わったところで7番・柴田温記(3年・東雲ファイターズ出身)、8番・辻本陸翔(2年・もみじ台サザンクロス)らの連続押出し四球でこの回一挙6点を奪い逆転に成功。
さらに六回に5番・郡山のタイムリーや6番・瀧口のスクイズなどで3点を加え突き放し札幌大谷が勝利掴むのかに見えたが逆転を許し涙した。

準優勝カップを受け取る濱野主将(札幌大谷)

札幌大谷チーム、準優勝メダルの授与

準優勝の札幌大谷チーム