室蘭・代表決定戦!ウォッチ!
2012年6月30日~苫小牧市緑ヶ丘球場
6月30日、夏の甲子園を目指す室蘭支部3ブロックの代表決定戦が苫小牧市緑ヶ丘球場で行われた。
戦前、代表決定戦は、
Aブロック(鵡川-大谷室蘭)
Bブロック(駒大苫小牧-苫小牧東)
Cブロック(北海道栄-苫小牧工業)
との予想で、このカードが実現したら当日は大変な混雑になることは容易に想像でき、大会当初から「ざわ」ついていた。
大会も順調に進み、準決勝の結果、
(鵡川9-2富川)(大谷室蘭4-2室蘭清水丘)
(駒大苫小牧13-0室蘭工業)(苫小牧東7-6浦河)
(北海道栄6-0苫小牧中央)(苫小牧工業8-0室蘭東翔)
決勝戦の3試合は戦前の予想通りに。
当日、予想以上とも予想通りとも言える観客で埋まった球場。
早い段階から外野芝生席に避難!?しているお客さんも多かった。
当日の第1試合、Aブロック代表決定戦、「鵡川-大谷室蘭」戦は、春季全道に出場していた鵡川に分があると思われた。
しかし、一戦一戦粘り強く勝ち上がってきた大谷室蘭が、ホームランを含む長打7本で鵡川に「打ち勝った」。
大谷室蘭8-4鵡川
校名を「室蘭大谷」から「北海道大谷室蘭」へと変更した記念すべき年に30度目の南大会出場を決めた。
第2試合、「駒大苫小牧-苫小牧東」は、苫小牧の「強豪vs古豪」対決。
苫小牧の高校野球ファンは、この日のメインイベントであろうこの対決に試合前から「カカリ気味」だった。
苫東000000011 2
駒苫000001000 1
結果、苫小牧東が2-1で勝利し21度目の南大会出場を決める。
上記スコアを見ていただきたい。
まるで漫画の世界(笑)。
1点を先攻された苫小牧東が、その後の駒大苫小牧の攻撃を凌ぎ、終盤に1点づつをあげ勝利。
これ以上ない、というか、苫小牧東が勝つにはこの勝ち方しかないであろう試合をこの大一番で見せてくれた。
逆に駒大苫小牧も、この大一番の試合を正々堂々と受けて立ち、「敗れてもその名は落ちず」の闘いぶりだった。
しかし、ファン、マスコミを最も騒がせたのは苫小牧東のエース、鳥越投手。
北海道内より、もともと中央での評価が高かった投手の一人。
この日のMAXは145km、しかも140km台を連発し、駒大の打者を苦しめたピッチングは圧巻だった。
暑くもなく寒くもなかった野球日和のこの日も、あっという間に第3試合。
Cブロック代表決定戦「北海道栄-苫小牧工業」
北海道栄の前身、北海道日大の頃からの対戦を知るファン、またOBにとっても「古くて新しい」対決に期待も膨らむ。
試合は、今日のもう一人の主役ともいえる北海道栄のエース、三澤投手のピッチングに観客の目が集まった。
この日も140km前後のストレートと、必殺スライダーが冴え渡り完封勝利。
北海道栄6-0苫小牧工業
結局、今大会1点の失点もなく南大会へ出場する。
一方の苫小牧工業、伊藤投手もスピードのあるストレートと外角への変化球が素晴らしい投手で、全道大会へ出場しても充分に闘える投手だった。
予選レベルでは日本一とも言われる室蘭支部。
毎年、毎年、好投手が登場するが、当然のことながら予選で敗れていくのが大半だ。
このハイレベルな勝負の中、毎年チームを作り上げ大会に挑む全ての指導者に敬意を表したいと思う。
佐藤 大(北海道日大高~札幌大)
日高ベースボールスクール/代表