鮮やか六回集中打、恵庭シニア初陣飾る!
◆第48回日本選手権北海道大会
▽リーグ戦(Dブロック)恵庭7-3札幌北=4日、札幌麻生球場
恵庭が終盤の六回に1点差を跳ね返し逆転、札幌北を倒し、日本選手権道予選の初陣を飾った。
2-3と1点を追う恵庭は六回、二死二塁のチャンスから9番・出口雄琉(3年・長沼Fタイガース出身)の左中間を破るタイムリー二塁打で同点。
続く1番・大滝紘平(3年・北の台カープjr出身)、2番・上元皓介(3年・千歳タイガース出身)の連続四球で満塁とすると3番・中川翔也(3年・札幌白石リトルリーグ(硬式)出身)が、センター前へ逆転の2点タイムリーを放った。
結果これが決勝点となった。
中川は「良いチャンスでチームに貢献できたことが良かった」と試合後、充実感に満ちた表情で話した。
さらに4番・林 大樹(3年・長沼Fタイガース出身)、6番・渡辺健太(3年・春日ライオンズ出身)らのタイムリーなどでこの回一挙5点を奪った。
投げては先発・渡辺投手、五回から仁田瑛介投手(3年・恵み野ロイヤルズ出身)の継投で四回以降、札幌北の追撃を許さなかった。
渡邊 匠監督(50)は「決勝打を打った中川は信頼している打者。札幌北の投手は球が速いのでコンパクト振りぬけるようしっかり振りこんできました」と試合前の取り組みの成果を示した。
同チームのリーグ2戦目は12日、黒松内町営野球場・第三試合で函館港西リトルシニアと対戦する。
◆リーグ戦(Dブロック)
恵庭
2000050=7
0210000=3
札幌北
(恵)渡辺、仁田-大滝
(札)高道、近江、加藤、高道-大石
▽二塁打:出口(恵)、近江、高道、貞尾(札)
昨年、新チームとなったマツダボール杯(新人戦)で3位と結果を残し、チームとして手ごたえを掴んで臨んだ同年の秋季全道大会(新人戦)。
しかし結果はよもやの予選リーグ敗退。
選手の中には「俺たちは伸びていないのか」と自信を失う者もいたという。
そんな中、今年の2~5月までのコロナ自粛期間。
今まで当たり前にできていた野球が出来ない日々が続いた。
決勝打を打った3番・中川は自粛期間中、競輪選手を目指す中学校の同級生と一緒に千歳市にある青空公園スケート場で自転車トレーニングに励んでいた。
リンクは一周400m。
トラックを自転車で全速力でこぎ続けるトレーニングだ。
このトレーニングのお陰でみるみる太ももを中心に下半身の筋肉量を増やすことができた。
左打者の中川君は「太ももも太くなり、バッティングの時、左足にしっかり力が入るようになった。自転車トレーニングのお陰です」と試合後、胸を張った。
こうした自転車トレーニングだけに留まらずバットも納得がいくまで振り続けた。
気が付くと1時間くらい振り続ける日もあったという。
<発行人>
自粛期間を経て今回挑んだ中川君は「野球が出来ない!野球がしたい」という思いが、チーム練習が無い厳しい自粛期間においても生活リズムを崩さず、自主練習に独自に向き合った。
自転車トレーニングや素振りを黙々取り組むことで技術、体力だけではなく精神面も逞しく成長した中川君。
まだまだ消毒や外部の方との接触に制限が掛けられる日常ではあるが、野球が出来る喜びを感じながら白球を追う姿に純粋に感動を呼ぶ。
札幌北、惜しくも初戦飾れず
札幌北は2-2の同点で迎えた三回、二死二塁のチャンスから4番・貞尾拓光(3年・あいの里バイソンズ出身)が、右中間を破る逆転のタイムリー二塁打を放ち1点勝ち越す。
しかし六回、二死から3-3の同点とされると恵庭打線に火が付き大量5点を献上。
迎えた六回には二死二、三塁。
七回には一死一、三塁とチャンスを作り粘り見せるも後続が倒れ無得点で涙した。
同チームは開幕一勝を目指し12日、黒松内町で行われる洞爺湖リトルシニア戦にチーム一丸で臨む!
次こそは咲かせてください勝利の華を!