札幌西シニアが逆転で初の王者＜FBC－U１５＞
初優勝の札幌西シニア
今年で５回目を迎えた中学硬式野球３リーグ（リトルシニア、ボーイズ、ポニー）のナンバーワンを決める「ファイターズベースボールチャンピオンシップU-１５」の決勝が10日、札幌ドームで行われ、札幌西シニアが札幌東シニアを最終回に逆転して初の王者に輝いた。
最優秀選手には投打に活躍した札幌西シニアの橋本理央選手（３年・金山ファイターズ出身）、優秀賞に札幌東の島村啓仁選手（３年・篠路ライオンズ出身）、敢闘賞に札幌西の今北孝晟選手（３年・厚別西キングパワーズ出身）が選ばれた。
♢主催：株式会社ファイターズスポーツ＆エンターテイメント、北海道日本ハムファイターズ♢後援：NPO法人北海道野球協議会、日本リトルシニア中学硬式野球協議会北海道連盟
【歴代優勝チーム】
第１回大会⇒余市リトルシニア
第２回大会⇒札幌新琴似シニア
第３回大会⇒旭川大雪ボーイズ
第４回大会⇒旭川北稜リトルシニア
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投打の活躍で最優秀選手に選ばれた札幌西シニアの橋本選手
準優勝の札幌東シニア
▽決勝
札幌西シニア
１００１００３＝５
００２００２０＝４
札幌東シニア
（西）高橋、宮越、橋本－藤村
（東）相澤、小南、清水－大川原
▽二塁打 高橋２、橋本（西）、片岡（東）
▽準決勝
旭川大雪ボーイズ
００１０１０１＝３
０００１０３Ｘ＝４
札幌東シニア
（旭）田澤、伊知地、高橋－近
（札）服部、松田－大川原
▽本塁打 片岡（札）
▽三塁打 小口、稲田（旭）、島村、長峯（札）
▽二塁打 石川、松木（旭）、小林（札）
札幌西シニア
００２００６０＝８
２０３００００＝５
北斗ベースボールクラブ
（札）馬場、宮越、福井－藤村
（北）宮西、岡本、樹神、山崎－佐藤
▽本塁打 今北（札）
▽三塁打 樹神、中村、（北）
▽二塁打 中村、佐藤（北）
３位の旭川大雪ボーイズ
３位の北斗ベースボールクラブ
MVP橋本、エース自ら決めた逆転二塁打
同リーグ対決の決勝戦。
札幌西シニアが最終回逆転で札幌東シニアを下して大会初Vを飾った。
決めたのはエース橋本理央選手（3年）。
決勝は右翼手・５番で出場、最終回二死２、３塁の土壇場で打席が巡り、ストレートの高めを振り抜き左中間を深々と破り２者を還して鮮やかな逆転劇。
その裏をしっかり投げ抜いてチームにうれしい勝利をささげた。
打席に立つ前、田邊翼監督から「冷静になって行け」とアドバイスを受け、気持ちを楽にした橋本選手。
「（最後のバッター）自分で絶対に終わりたくなかった」と強い気持ちで臨み、無の状態でバットを振り抜いた。
試合は札幌西が初回に先制したものの三回に札幌東に逆転され四回に同点に追いつくシーソーゲーム。
しかし六回に札幌東に単打、内野安打と攻められ、悪送球のエラーも出て２点をもぎ取られた。
流れは一気に札幌東側に傾いたが、そこは前日のリトルシニア日本選手権道大会で準優勝（優勝・札幌新琴似シニア）した意地があり、チームはあきらめなかった。
鮮やかな最終回、二死となったが３番・金田隆聖選手（３年・金山ファイターズ出身）が千金の四球で出塁し、４番・高橋駿太選手（３年・西琴似パンダーズ出身）が左翼にタイムリー二塁打、そして５番・橋本選手の劇的二塁打につながった。田邊監督は「最後はすべて選手たちに任せた。集中力を持ってよくやってくれた」とナインを称えた。
（記者の目・中山武雄）
５回目の「２０２０ファイターズベースボールチャンピオンシップ」。
さすが中学硬式野球３リーグの代表が集う大会とあってレベルは年々上がっている。
準決勝の２試合、決勝とどれも僅差の戦いで見ごたえがあった
決勝で戦った札幌東シニアは序盤で逆転し、アゲアゲムードだっただけに惜しまれる一戦だった。
初戦で敗れたボーイズリーグの旭川大雪ボーイズ、ポニーリーグの北斗ベースボールクラブはともに打撃力があり、勝利チームにそん色のない内容だった。
旭川大雪ボーイズの西大條（にしおおえだ）敏志監督が言うように「（初めての札幌ドームに）初めての経験で、いつも通りの野球が出来なかった」という言葉もあり、緊張して本来の力が出せなかったような気もする。
それでも憧れの球場で野球が出来る喜びが選手たちの表情から見て取れ、清々しい気持ちになった。
今年はコロナ禍で本大会も縮小した。
今後予定されている全国大会も参加チームは半減されるようだ。
優勝した札幌西シニアは今月の１７日から始まる全国選抜大会に出場予定で、まだまだ気を緩めることなく残りの試合に「全力を尽くす」と４チームの監督は語っていた。
リトルシニアリーグ道連盟の伊藤儀隆・理事長は「コロナ対策をしっかりして、何としても子供たちに野球をできる環境を作ってやりたい」と日々努力を怠らず、発展に努めている。
関係者に敬意を表します。
協力：北海道日本ハムファイターズ
