北海道チャンピオンシップ選抜、次のステージへ――2021沖縄大会優勝メンバー16人が高校野球に挑戦

昨年10月に指導者・保護者を含めて高校野球に向けての食事会をした際のスナップ
北海道チャンピオンシップ選抜、次のステージへ
2021沖縄大会優勝メンバー16人が高校野球に挑戦
2021年12月、沖縄で開催された第30回かりゆし交流(第17回沖縄市長旗争奪)学童軟式野球大会で、北海道勢として初の栄冠に輝いた「北海道チャンピオンシップ選抜」。
あれから3年、あのチームに名を連ねた16人が、いよいよ高校野球の世界に飛び込む。
進路は道内の強豪校を中心に、多彩な顔ぶれが揃った。
中でも林将輝は、ただ一人道外へと進学し、全国の舞台でも注目を集める存在となっている。
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2021年の沖縄大会で優勝を果たした「北海道チャンピオンシップ選抜」の選手たちが、この春から高校野球に挑戦する。
チームの中心だった主将・河嶋敦大(北広島リトルシニア-平岡カウボーイズ出身)や副主将・藤野丞杏(札幌大谷リトルシニア-東海Fイーグルス出身)をはじめ、16人全員が野球の道を継続。
その中で唯一、道外進学を選んだのが林将輝(日高リトルシニア-みゆきフェニックス出身)。
日高リトルシニアから大阪学院大学高等学校へ進み、最速146キロの直球を武器に、2024年のWBSC U-15ワールドカップ日本代表(侍ジャパンU-15)にも選出され、エース格として初優勝に貢献した。
また、5人が進学した白樺学園高等学校も注目を集めている。
佐々木俠羅(旭川大雪ボーイズ-富良野東ドングリーズ出身)、村井泰河(平岡中央中学校-平岡カウボーイズ出身)、太田銀士(空知滝川リトルシニア-赤平レッドレイズ出身)、大西悠翔(洞爺湖リトルシニア-豊浦シーガルス出身)、藤川煌平(札幌栄リトルシニア-新陽スターズ出身)の5人は、各地域で活躍してきた逸材たちであり、今後の成長が楽しみだ。
選手たちはそれぞれ異なる環境へと進むが、その絆は今もなお強く、かつての監督・渡辺敦氏(星置レッドソックス)も温かいメッセージを贈っている。
「野球を辞めてしまう原因のひとつに“伸び代を感じられなくなること”がある。うまくいかないときほど、野球以外の面にヒントがあるかもしれない」と述べ、彼らのこれからの挑戦を力強く後押しした。
渡辺監督は最後に「高校野球をもって、少年野球から続いた“10年間の物語”が一旦完結する。しかし、次の10年、さらにその先も野球を続けたいなら、今目の前の課題にしっかりと向き合い取り組んでいってほしい」とエールを送った。
高校野球という新たな舞台で、再び輝く彼らの活躍に期待が集まる。
3年後、再び仲間たちと集うその日まで、それぞれの道でベストを尽くしてほしい。
沖縄選抜の皆へ
-渡辺監督よりメッセージ-(全文)
早いものであれから3年。
中学でそれぞれの道を進んだ君たちが、高校で再会しチームメイトになるケースやライバル校にいたり、はたまた地元や道外などに進む選手などまさに千差万別のルートを歩むこととなりましたね。
中学での野球を終えて、一度再会がてら集まって試合をする予定でしたが残念ながら悪天候により中止に…ただ、久しぶりの再会の場となった懇親会においての成長した姿やあの時と変わらない空気感が相まって何とも幸せな時間が流れていました。
3年前の最後の挨拶にて、野球選手の再会時に多くの言葉は不要、という話をさせて頂きました。
まさにその言葉の通り、その表情や佇まいから出るやる気や希望みたいなものを強く感じることが出来ました。
その道を進むにあたり支えてくれた中学での指導者さんを始め、チームメイトや何より家族へ今一度このタイミングで感謝をし、その心を力に変えて次のステージに飛び込んでみてください。
いよいよ高校野球が始まるわけですが、よく「辛くなった状況に直面してからようやく高校野球の始まり」という話をしています。
慣れない寮生活や毎日のようにある練習の日々、遠方への通学や上下関係、厳しいメンバー争いやケガなど全てが順調にいく3年間などはまず期待しないで下さい。
ただそのような課題や困難に直面した時に本当の自分が顔を出し、それにしっかりと向き合う必要があります。
自分がうまく出来ないことに伸び代と可能性を感じ、それがあるからこそ前向きに真摯に野球に打ち込む。
それこそが高校野球のあるべき形の一つであると思います。
野球を辞めてしまう一つの要因に、自分の伸び代を感じられなくなって、という面があろうかと思います。
努力を重ねても技術的な成長を感じなかったり結果が出なかったり…壁を感じる時もあるでしょう。
強豪校での活躍を望むのであれば、野球以外の部分に意外とヒントや成長の可能性があることも理解しないといけません。
「野球選手は野球を練習してうまくなる」みんなこれをやろうとしますが、これは正解のようで完全な正解じゃないかも知れません。
案外野球以外の部分に対し前向きに向き合うことにより、結果野球も上手くなった、みたいな。
もしうまくいかないときはそんなことも思い出して日々を過ごすと良いかも知れません。
高校野球をもって少年野球から続く「野球選手10年間物語」が一旦完結しますが、次の10年、さらに次の10年でも野球を続けたいのであれば、今はあらゆる面でまだまだ伸び代がある訳ですから、目の前の課題にしっかりと向き合い取り組んでやり抜いて下さいね。
心から応援しています。
また、高校野球が終わったら皆で集まりましょう!

昨年10月に指導者・保護者を含めて高校野球に向けての食事会をした際のスナップ
北海道チャンピオンシップ選抜2021沖縄大会
<指導者>
監 督:渡辺 敦(星置レッドソックス)
コーチ:向井 拡充(苫小牧飛翔スワローズ)
コーチ:岡部 真吾(北海道チャンピオンシップ協会)
<選手>
<背番号、氏名、進学先、野球歴、投打>
⓪惣領 一稀(そうりょう いつき)
⭐️進学先⇒立命館慶祥高等学校
北空知深川リトルシニア-深川ヤングスターズ出身
右投げ、右打ち
①佐々木 俠羅(ささき きょうら)
⭐️進学先⇒白樺学園高等学校
旭川大雪ボーイズ-富良野東ドングリーズ出身
右投げ、右打ち
②木村 聡志(きむら そうし)
⭐️進学先⇒駒澤大学附属苫小牧高等学校
苫小牧リトルシニア-泉野イーグルス出身
右投げ、右打ち
③ 村井 泰河(むらい たいが)
⭐️進学先⇒白樺学園高等学校
平岡中央中学校-平岡カウボーイズ出身
左投げ、左打ち
★中学軟式 2023札幌ファイターズ
④太田 銀士(おおた ぎんじ)
⭐️進学先⇒白樺学園高等学校
空知滝川リトルシニア-赤平レッドレイズ出身
右投げ、右打ち
⑤八重樫 悠人(やえがし はると)
⭐️進学先⇒北海道遠軽高等学校
札幌西リトルシニア-屯田ベアーズ出身
右投げ、右打ち
⑥藤野 丞杏(ふじの じょあ)※副主将
⭐️進学先⇒札幌大谷高等学校
札幌大谷リトルシニア-東海Fイーグルス出身
右投げ、左打ち
⑦大道 悠海(おおみち ゆう)
⭐️進学先⇒旭川龍谷高等学校
美唄中学校-美唄キングフェニックス出身
右投げ、右打ち
★中学軟式 南空知選抜
⑧前側 喜一(まえがわ きいち)
⭐️進学先⇒檜山北高等学校
せたな町立北檜山中学校-北檜山ラウドネス出身
右投げ、左打ち
⑨秋山 梓祐(あきやま しゆう)
⭐️進学先⇒旭川龍谷高等学校
北空知深川リトルシニア-留萌ニュースターズ出身
右投げ、右打ち
⑩河嶋 敦大(かわしま あつひろ)※主将
⭐️進学先⇒札幌光星高等学校
北広島リトルシニア-平岡カウボーイズ出身
右投げ、右打ち
★2023北海道選抜(リトルシニア)
⑪林 将輝(はやし しょうき)
⭐️ 進学先⇒大阪学院大学高等学校
日高リトルシニア-みゆきフェニックス出身
右投げ、右打ち
★2023北海道選抜(リトルシニア)
★WBSC U-15ワールドカップ日本代表(侍ジャパンU-15)
⑭山口 春樹(やまぐち はるき)
⭐️進学先⇒苫小牧中央高等学校
苫小牧啓北中学校‐北光ファイターズ出身
左投げ、左打ち
★中学軟式 胆振選抜
⑯木下 雄斗(きのした ゆうと)
⭐️進学先⇒札幌山の手高等学校
札幌南リトルシニア-石山アトムズ出身
右投げ、右打ち
⑰大西 悠翔(おおにし はるか)
⭐️ 進学先⇒白樺学園高等学校
洞爺湖リトルシニア-豊浦シーガルス出身
左投げ、左打ち
⑱藤川 煌平(ふじかわ こうへい)
⭐️進学先⇒白樺学園高等学校
札幌栄リトルシニア-新陽スターズ出身
右投げ、右打ち
★2023北海道選抜(リトルシニア)
協力:北海道チャンピオンシップ選抜・2021沖縄大会出場