旭川大雪、5年連続8度目V 手稲準V<アシックス旗>

5年連続8度目の優勝のを飾った旭川大雪ボーイズナイン
アシックス旗争奪第30回春季北海道大会は2日、札幌麻生球場で3位決定戦・決勝を行い、旭川大雪ボーイズが札幌手稲ボーイズに3-0で勝ち、5年連続8度目の優勝を決めた。
最優秀選手賞には決勝で五回3安打無四球無失点の宍戸唯成投手(3年・旭川大雪-春光野球少年団出身)が選ばれ、浅野愛斗外野手(3年・旭川大雪-東聖イーグルス出身)と笹田涼太投手(3年・札幌手稲-新川ファイヤーバード出身)が優秀選手賞に選ばれた。
西大條敏志監督は「立ち上がりから宍戸の変化球のコントロールが良く、空振りの取れる高さに投げていた」と先発・宍戸投手のピッチングを称えた。
3位には札幌北広島ボーイズ。
旭川大雪ボーイズは3月に行われた日本少年野球春季全国大会で、初戦の岡山北ボーイズ(岡山県)と対戦。
全国特有の雰囲気の中、投手陣は制球難からピンチを招き連鎖的に失策も重なり大量失点してしまった。
「勢いはあったが全国では空回り、油断や感情面をコントロールできず平常心で戦うことができなった」とこれらの反省を生かし日々選手たちは成長しているという。
今後、夏に向けてより一層注目だ!
◇決 勝(2日)
札幌手稲ボーイズ
0000000=0
300000x=3
旭川大雪ボーイズ
(札)笹田・高橋-古川
(旭)宍戸・田中-伊藤一
▽二塁打:安井(旭)

見事な中継プレーでホームを死守した旭川大雪
初回、集中打で3点先制!
旭川大雪は初回、先頭の岸田颯仁(3年・忠和サンダース出身)のセンター前を足がかりに次打者内ゴロの間、二進。
3番・伊藤一輝(3年・末広野球少年団出身)が、レフト前で一死一、三塁とチャンスを広げると4番・安井大智(3年・愛宕東スーパースターズ出身)が、強烈なライナーで左中間を深々と破る2点タイムリーヒットで先制。
結果これが決勝点となる。
「打ったボールはインコースのストレート。投手を少しでも楽にさせてあげたかった」と試合後の安井。
さらに二死二塁から内ゴロが、敵失を誘い二走・安井が生還し一挙3点を先制した。

勝負強い打撃を見せた安井(旭川大雪ボーイズ)

優秀選手賞・浅野(旭川大雪ボーイズ)
宍戸、田中の完封リレー
先発の宍戸唯成投手(3年・春光野球少年団出身)が、長身を生かした角度のあるストレートを軸にスライダーとチェンジアップでボールを低めに集め無四球の五回3安打で札幌手稲打線を翻弄した。
全国では2番手で登板、三回2失点の貴重な経験も掴んだ。
昨秋は力を入れたストレートが、少し浮くところもあったが決勝ではクイック混ぜることでリズムも変わりボールが低めに集まりだし、変化球もコースに投げ分けていた。
宍戸は「今後も身長を生かし落ちるボールでバットに当てさせないピッチングを目指し、北海道で一番のチームになりたい」と力を込める。
またライバル田中に対して「田中は凄いけどいずれは抜きたい」と認めつつも闘志も垣間見せた。

五回3安打の好投を見せた宍戸(旭川大雪ボーイズ)

最優秀選手賞に輝いた宍戸(旭川大雪ボーイズ)
六回からはエース田中稜真投手(3年・新富野球少年団出身)が、マウンドに上り伸びのあるストレートで二回を6人でピシャリと斬って獲った。
試合後「真っすぐは走っていたが、まだ無駄球が多かった」と冷静に判断、自らが描く理想は高い。
全国では立ち上がりに課題を残した。
ストレートは通用するも変化球の精度アップを感じた。
この経験から試合前のウォーミングアップはランニングを多め取りひと汗かいてから臨むよう取り組んでいる。
投球制限により野球界は変革期を迎える!
連戦の為、勝ち上がる為には当然ながら複数投手が必須だ!
決勝で投げた田中、宍戸に加え山内大昊(3年・近文レッドライナーズ出身)、岸本颯仁(3年・忠和サンダース出身)らも刺激を受けたはず。
こうしたライバル関係が互いの成長を促進し、夏に向けさらに強くなっていく。

六回から登板した田中(旭川大雪ボーイズ)
〇宍戸 唯成(ししど ゆうせい)
3年 投手
野球は小学4年生から春光野球少年団で始める。
球種はストレート、スライダー、チェンジアップ、ツーシーム。
憧れのプロ野球選手は菅野智之投手(読売ジャイアンツ)。
右投げ、右打ち
182センチ
家族は両親と3人。
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◇【4日速報】優勝・旭川大雪ボーイズ、準V苫小牧ボーイズ<ドリスポカップ>
〇田中 稜真(たなか りょうま)
3年 投手
野球は小学1年生から新富野球少年団で始める。
小学6年時、2018旭川選抜メンバーにも選出。
兄の楓基(ふうき)さんは旭川実・3年で最速147キロ右腕のプロ注目投手。
昨秋の秋季北海道大会・決勝で魅せた北海・木村大成投手との息詰まる投手戦は印象的。
「兄は甲子園、自分はジャイアンツカップ」と力を込めた。
小学6年当時、このままでは兄を越せないと考え、兄(中学軟式)とは違う硬式野球の世界に挑んで早3年、常に兄の背中を追い続ける。
球種はストレート、スライダー、カーブ、チェンジアップ。
右投げ、右打ち
170センチ、65キロ
家族は両親と兄2人の5人。
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◇2018旭川選抜<3年連続3度目の出場・EZO BATTLE>
〇安井 大智(やすい たいち)
3年 内野手
野球は小学1年生から愛宕東スーパースターズで始める。
小学6年時、全日本学童マクドナルド・トーナメント北北海道大会初優勝に大きく貢献した。
同年、2018旭川選抜メンバーにも選出。
準決勝・苫小牧ボーイズB戦では3打数3安打1本塁を放つなど活躍した。
スイングスピードも速く打球の速さと長打力が大きな魅力の選手だ。
右投げ、右打ち
175センチ、87キロ
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◇【記録】決勝 愛宕東スーパースターズ(旭川)VS興部ファイターズ(紋別)
◇2018旭川選抜<3年連続3度目の出場・EZO BATTLE>

学童時代の安井投手(写真・チーム提供)
収穫の準V札幌手稲ボーイズ
初回、あまく入ったボールを痛打され3点献上してしまった。
しかし二回以降、走者許すも要所を抑えて0を重ねた。
三回から高橋海翔(3年・北発寒エンジェルス出身)が、捕手からマウンドに上ると常に走者を置きながらのピッチングとなるも伸びのあるストレートと低めに集めた変化球のコンビネーションでピンチをしのいだ。
攻撃では初回、二回と得点圏に走者置くも相手の好守に阻まれホーが遠かった。
越中 築監督(30)は「先発の宍戸君は想定していなかった、田中投手には当たって砕けろと指示したが、次は1点を取りに行く。また今大会の投手陣の頑張りは収穫だ」と試合後振り返った。
吉永大悟主将は「自分たちができることはしっかりやった。負けていても勝ってる雰囲気で戦えた。次はリードして勝ちたい」とリベンジを誓い球場を後にした。
<表彰選手>
〇笹田涼太(ささだ りょうた)
3年 札幌手稲ボーイズ

高橋海投手(札幌手稲ボーイズ)

優秀選手賞・笹田(札幌手稲ボーイズ)

準Vの札幌手稲ボーイズナイン
◇3位決定戦(2日)
苫小牧ボーイズB
1000=1
2⑰4x=23
札幌北広島ボーイズ
(四回コールドゲーム)
(苫)小熊、田口、高橋佑、堀-堀、神
(札)坂地、後藤、宮澤李-佐藤魁、後藤
▽三塁打:宮澤李、中山、坂本(札)
▽二塁打:小熊(苫)、宮澤李3、佐藤魁、但野、酒井智(札)
<表彰選手>
〇宮澤 李佑(みやざわ りゆう)
3年 札幌北広島ボーイズ
西の里カープジュニア出身
〇小熊 梓龍(こぐま しりゅう)
3年 苫小牧ボーイズB
ときわ澄川ライオンズ出身

優秀選手賞の宮澤(札幌北広島ボーイズ)

第3位の札幌北広島ボーイズ

優秀選手賞小熊(苫小牧ボーイズB)

第4位の苫小牧ボーイズB
協力:(公財)日本少年野球連盟 北海道支部