札幌羊ヶ丘リトルシニア、次なる挑戦へ――「日本選手権出場」を目指す新チームの歩み

札幌羊ヶ丘リトルシニア
札幌羊ヶ丘リトルシニア、次なる挑戦へ――「日本選手権出場」を目指す新チームの歩み
自立・自主性・主体性を育む藤橋監督の指導方針のもと、新たなシーズンに向け課題克服へ挑む
札幌市南区滝野にグラウンドと室内練習場を構える中学硬式野球チーム「札幌羊ヶ丘リトルシニア」。
発行人は11月16日に同チームを訪問し、藤橋和男監督の指導や、新チームとしての課題と展望について話を伺った。
チームスローガンである「挨拶・元気・全力疾走・整理整頓・感謝」を掲げ、選手たちは日本選手権出場を目標に掲げている。
藤橋和男監督は「マツダボール決勝戦、秋季大会決勝トーナメント1回戦と共に北空知深川シニアさんに敗れ、打倒北空知深川リトルシニアさんでやってます。まずは、投手力の強化、打力強化とやる事は多いのですが、自立、自主性、主体性と選手達が自らやるべき事を理解し、来シーズンは必ず日本選手初出場を目指し頑張ります!」と力を込める。
★現在、チーム訪問先募集中です!
お問い合わせは大川まで(090-1524-0465)(strikepro.oh@gmail.com)
<活動>
-平日-
火・木曜日(全学年)17:30~21:00
室内練習場で行っている。
-土日-
9:00~17:00
シーズン中は公式戦等のスケジュールに準じて活動。
<選手>
3年生 13人
2年生 19人
1年生 19人
合計:51人
〇3年生へ
卒団おめでとうございます。
なかなか良い結果が出ず悔しい思いをさせてしまいました。
この思いを高校野球で晴らしてくれることを楽しみにしています。
いつまでも応援してます!!
<注目進路希望>
北海、北星大附、北照、北海学園札幌、クラーク記念国際、とわの森、文教大、他公立高校受験。
<OBの活躍>
甲子園を懸けた全道大会で札幌羊ヶ丘リトルシニア出身でベンチ入りを果たした選手たちを下記の通り紹介致します。
-夏の甲子園を懸けた南北海道大会-
<立命館慶祥>
大谷竜平・3年
<札幌光星>
大久保心・3年
片倉諒真・2年
<札幌大谷>
吉田琉季・2年
<札幌龍谷>
南出陸哉・3年
-春のセンバツを懸けた北海道大会-
<東海大札幌>
櫻庭りき・2年
<札幌光星>
片倉諒真・2年
<札幌日大>
松井聡汰・2年
前田和磨・1年
<クラーク記念国際>
佐々木俊介・1年
穴田晃生・1年
牛田健心・1年

練習前、整列する札幌羊ヶ丘リトルシニア

ウォーミングアップする札幌羊ヶ丘ナイン
藤橋監督の指導――自立性を育てる「ノーサイン」の試合運び
藤橋監督が最も重視するのは、選手たちの自立・自主性・主体性を育むことだ。「やらされている時間をできるだけ無くしたい」と語る監督は、秋季大会(新人戦)終了後の練習試合をノーサインで行い、選手たちに試合中の状況判断を求めた。
犠打や右方向へのバッティングなど、場面ごとの適切な選択を選手自身が考え、行動する場を与えることを重視している。
「公式戦ではもちろんサインを出しますが、練習試合では選手たちが一つ上のフェーズに進めるような機会を提供したい」と語る監督の指導方針は、選手たちに新たな成長をもたらしている。

藤橋監督の話を聞く札幌羊ヶ丘ナイン
課題を抱えながらも手応え――新チームの可能性
藤橋監督は、新チームの課題として攻撃面では「試合の流れを読むバッティング」、守備面では「投手陣の制球力アップ」を挙げた。
秋季リーグ戦では札幌北戦でサヨナラ押し出し四球により4-5で敗れるなど、制球力の課題が浮き彫りになった。
一方でリーグ戦5試合中3勝を挙げ、得点力、防御率ともに1位を記録するなど、着実に成果も出ている。
特に投手陣では、右の本格派である平田緯吹(2年・西岡ボルテージ出身)が安定した活躍を見せ、チームの柱となっている。
藤橋監督は、「冬季練習で制球力をさらに高め、投手陣全体の成長を促したい」と話し、課題克服に向けての意欲を見せた。

キャッチボールする札幌羊ヶ丘ナイン

走塁練習に励む札幌羊ヶ丘ナイン
評価と展望――新チームを藤橋監督が10段階評価
藤橋監督は、新チームの特長を以下のように評価した:
- 攻撃力:7
1番の稲田誠志(2年・札幌オールブラックス出身)は高い出塁率を誇り、3~4番の田中陽翔(2年・東16丁目フリッパーズ出身)や5番の平田の勝負強さが鍵となる。6番の本琉聖(2年・西岡北ビッグサン出身)はクリーンナップ後も攻撃の勢いを切らさない重要な存在だ。
- 機動力:7
2番の松浦耀真(2年・新川ファイヤーバード出身)や田坂建太朗(2年・伏見カーディナルス出身)の俊足が次の塁を狙い、攻撃の起点となる。
- 守備力:6
捕手の田坂と東地賢頼(2年・清田中央フレンズ出身)が競り合いながら成長中。二塁手の稲田は広い守備範囲でリズムを生み出す。
- 投手力:5
先発の平田や淋代晄生(2年・清田中央フレンズ出身)が中心。中継ぎ、抑えには西川航世(2年・厚別ファイターズ出身)や高橋駿太(2年・緑ヶ丘パワーズ出身)、舘野煌大(2年・木の花ブラックジャガーズ出身)が控え、この冬にさらなる成長が期待される。
層 力:7
精神力:5
重要な場面での粘りやプレッシャー耐性の向上が課題。
チームワーク力:8
選手間のコミュニケーションが良好で、まとまりがある。
勝負力:5
適応力:6
戦略力:6
総合評価:72
札幌羊ヶ丘リトルシニアの新チームは、特に攻撃力と機動力が高く評価される一方で、投手力と精神力の強化が今後の課題となる。
冬季練習を通じて課題を克服し、新シーズンに向けさらなる飛躍が期待される。
冬季練習と遠征で目指す全国への道
1月の和歌山大会、3月の仙台遠征を控える札幌羊ヶ丘リトルシニア。
この遠征は、冬季練習の成果を確かめる絶好の機会となる。
藤橋監督は、「遠征を通じて選手たちが課題を克服し、自信をつけて開幕を迎えてほしい」と期待を寄せる。
来季の目標は「日本選手権大会出場」。
藤橋監督のもと、選手たちが自立し、主体的に野球と向き合う姿勢がチームの成長を支えている。
札幌羊ヶ丘リトルシニアが挑む新たなシーズンに注目だ。

トスバッティングする札幌羊ヶ丘ナイン
<キャプテン田坂くん>
〇田坂 建太朗(たさか けんたろう)
2年・伏見カーディナルス出身
右投げ、右打ち
166センチ、64キロ

田坂主将(札幌羊ヶ丘)
強肩キャプテン田坂建太朗、全国制覇を目指す
札幌羊ヶ丘リトルシニアの田坂建太朗主将(2年)、怪我を乗り越えチームを牽引
札幌羊ヶ丘リトルシニアは、7月15日に野幌運動公園で行われたマツダボール旗大会で準優勝を果たし、その自信を胸に秋季全道大会へ挑戦しました。
その中心選手である主将・田坂建太朗(伏見カーディナルス出身)は、捕手としての強肩と打撃でチームを支える存在だ。
だが、秋を迎える直前に思わぬ試練が田坂主将を襲った。
試練の怪我、それでも支え続けたチーム
マツダボール旗終了後、札幌新琴似リトルシニアとの練習試合で異変が起きた。
捕手としてシートノックを行っていた際、二塁送球で肘に激痛が走り、肘が外れたような感覚に襲われた。
それでも田坂主将は痛みを押し殺し、試合の初回に出場。
しかし、肘の異常を感じた田坂主将は監督に直訴し、試合途中でベンチに下がることとなった。
後日の診察で「内側副靭帯炎症」と診断された田坂主将。
失意の中でも「今、自分にできることは何か」を考え、リハビリに励みつつ、裏方としてチームをサポートし続けた。
その努力の甲斐もあり、秋季全道大会の途中から復帰を果たした。
徐々に戻る感覚、キャプテンの使命感
復帰当初は思うようにボールが投げられず苦悩したが、試合を重ねるごとに感覚を取り戻していった。
田坂主将は「最初は不安だったけれど、チームメイトの支えがあったからこそ回復できた」と感謝を語る。
「チームの勝利が何より嬉しい」と語る田坂主将。
羊ヶ丘リトルシニアは1~9番まで打線に厚みがあり、特に4番の田中選手と5番の平田選手の勝負強さがチームを支えている。
一方で、守備でも二塁手の稲田選手や中堅手の松浦選手が広い守備範囲を誇り、ヒット性の打球を再三好捕している。
目指すは全国、日本選手権大会道予選での優勝
田坂主将は、「周りのチームもオフで成長してくると思いますが、羊ヶ丘も一人ひとりが人一倍野球に集中し、高め合っています」と力強く語る。
来年には完全復活を目指し、「目標は日本選手権大会・道予選での優勝。みんなで勝って全国に行きます!」と意気込みを見せた。
札幌羊ヶ丘リトルシニアは、チーム一丸となって大きな目標に挑む。
田坂主将の復活とともに、彼らが全国の舞台で活躍する日を期待したい。

キャッチボールする札幌羊ヶ丘ナイン
<スイングスピード測ってみた>
例年行っている人気企画、選手のスイングスピードを競い合う企画です。
使用されるバットは、今までと変わらず長さ83センチ、重さ800グラムという中学硬式用バットを使ってスイングスピードに挑戦しました。

スイングスピード測ってみた!に挑戦した札幌羊ヶ丘シニアナイン
★第1位 135キロ
〇平田 緯吹(ひらた いぶき)
2年・西岡ボルテージ出身
右投げ、右打ち
180センチ、81キロ
★第2位 130キロ
〇松浦 耀真(まつうら ようま)
2年・新川ファイヤーバード出身
右投げ、右打ち
170センチ、57キロ
★第3位 129キロ
〇淋代 晄生(りんだい こうせい)
2年・清田中央フレンズ出身
右投げ、右打ち
169センチ、67キロ

スイングスピード測ってみた!写真左から松浦、平田、淋代(札幌羊ヶ丘)
<発行人>
自立性と主体性で挑む――札幌羊ヶ丘リトルシニアの新たな戦い
札幌羊ヶ丘リトルシニアは、新シーズンに向け「日本選手権出場」を掲げ、着実に前進を続けている。
藤橋和男監督の指導方針は、選手たちの自立・主体性を重んじることが特徴で、練習試合では「ノーサイン」で試合を進め、自ら考え、行動する力を養う。
このアプローチは選手の成長を促し、チームの可能性を広げている。
新チームの攻撃力や機動力は高評価を得る一方、投手力や精神力の課題は明確だ。
秋季リーグでは接戦を制し切れない場面もあったが、エース平田緯吹の安定した活躍など、ポテンシャルの高さを示した。
さらに主将・田坂建太朗は怪我を乗り越え、チームの精神的支柱として復活。
彼のリーダーシップがチームを一つにまとめている。
「全国制覇」を見据え、冬季練習や遠征で課題克服を図る彼らの姿勢は、これからの飛躍を予感させる。
選手たちの努力と成長に注目し、全国の舞台での活躍を期待したい。

基礎練習に励む札幌羊ヶ丘ナイン

体幹トレーニングに励む札幌羊ヶ丘ナイン
協力:札幌羊ヶ丘リトルシニア