ピースベースボールクラブ、冬季練習で全力の姿勢を追求

ピースベースボールクラブ
~課題克服と成長を目指し、全力の姿勢を追求~
2019(令和元)年に誕生した中学軟式野球クラブ「ピースベースボールクラブ」が、来シーズンで7年目を迎える。
11月17日、月形町月形多目的アリーナにて冬季練習を行い、新シーズンに向けた基礎固めが始まった。
髙山基樹監督を中心に、選手たちがそれぞれの目標に向かい汗を流している。
課題を抱えながらも、チーム全体がスローガン『規律の徹底 ~Aim for Thorough Discipline~』のもと、野球だけでなく心の成長にも注力している。
また、この日の取材では、16人もの6年生が体験練習に参加する姿が見られ、チームの人気の高さをうかがわせました。
★現在、チーム訪問先募集中です!
お問い合わせは大川まで(090-1524-0465)(strikepro.oh@gmail.com)

練習会前、整列するピースベースボールクラブと体験者

ウォーミングアップを始めるピースベースボールクラブ
活動環境と遠征計画
平日は専用の室内練習場を自主練習の場として開放。
土日は最大4時間の短期集中練習を行い、選手たちの集中力を高めている。
来春には北空知や函館方面での1泊2日の遠征を計画しており、実戦経験を積む機会を増やす方針だ。
<活動>
-平日-
平日は自主練習に充て、チーム専用室内練習場をフリー開放している。
-土日-
9:00~
シーズン中は公式戦等のスケジュールに準じて活動となるが、練習は最大4時間までと短期集中で行っている。
<選手>
3年生 9人
2年生 11人
1年生 7人
合計:27人
<主だった遠征予定>
3~4月
北空知方面、函館方面など1泊2日。
<注目進路希望>
札幌日大、他公立受験
<3年生に向けて>
高校ではますます厳しい世界での挑戦となります。
日頃からPEACEで伝えていたとおり、野球だけでは生きていけません。野球で学んだこと、経験したことを活かして、勉強も野球も私生活も全力疾走で取り組んでください!
これからの活躍を期待しています
監督・髙山
<OBの活躍>
甲子園を懸けた全道大会でピースベースボールクラブ出身でベンチ入りを果たした選手は下記の通り紹介致します。
-夏の甲子園を懸けた南北海道大会-
<札幌光星>
佐々木隆吾 3年

冬季練習に励むピースベースボールクラブ

冬季練習に励むピースナイン
精神力と主体性を育む
新チームの最大の課題として挙げられるのは、精神力と取り組む姿勢だ。
おとなしく、優しい性格の選手が多いため、試合中に闘志を前面に出す選手が少ない状況だという。
特にピンチの場面ではミスが連鎖し、自滅する試合展開も少なくない。
髙山監督は、「選手たちには、全力で取り組む姿勢と自主性を養うことの重要性を伝えたい。これが身につけば、結果は必ずついてくる」と語る。
挨拶や整理整頓の徹底を基盤とし、日常生活の中から「心の野球」を鍛える方針だ。
監督が強調するのは、野球を通じた人間形成である。
「野球だけが人生ではありません。野球を通じて得た経験を、将来の社会生活に活かしてほしい」と選手たちに呼びかけている。
髙山監督の目指すチーム像は、勝利だけを追求するのではなく、選手たちが「人としての成長」を実現する場を作ることだ。
失敗を恐れず挑戦し、その中で何を学ぶかが重要です。
勝った試合だけでなく、負けた試合にも必ず成長のきっかけがある。
それを選手自身が感じ取り、自分の糧にしてほしいと願う一心からくるものではないだろうか。
精神力と主体性を育むためには、プレーの中で自ら考え、判断し、行動する力が必要だ。
指示待ちではなく、自分の役割や状況を自分で理解し、チームのために動ける選手を育てることが、監督の目指すところだ。
この取り組みは時間がかかるかもしれないが、選手たちが一歩ずつ努力を積み重ねることで、必ずチーム全体の底上げにつながると信じている。
「何事にも全力で取り組む」姿勢が選手たちの未来を大きく切り開く鍵になるだろう。

冬季練習に励むピースナイン
勝負強さの課題を克服し、目指すは全道優勝
髙山監督は「全日本少年札幌支部予選で3季連続ベスト4止まり。
この壁を越えるには、精神的な強さと最後まで諦めない姿勢が欠かせない」と語る。
さらに、「来シーズンは予選突破を目標に、全道優勝を目指す」と意気込む。
監督は「新チームは勝てる試合を落とすケースが多かった。自分たちで崩れてしまい、平常心で戦えていなかった。まだやらされている感が残っている。これを改善するには、練習での取り組む姿勢から変えていく必要がある」と課題を分析している。

髙山監督(ピースベースボールクラブ)
新チームの戦力分析
髙山監督は新チームを10項目で採点し、総合評価は61点としました。
この結果から、守備力(8点)や機動力(7点)は高く評価されている一方で、精神力(3点)が大きな課題として浮き彫りになったことが分かります。
チーム全体の成長には、精神的な強さを身につけることが重要なポイントであると言えます。
攻撃力に関しては、特に注目選手が揃っています。
4番・捕手兼三塁手の綱嶋湧志(2年・前田リトル出身)、5番・投手兼捕手の上田碧大(2年・FREEDOM出身)、6~7番・捕手兼一塁手の若林知弥(1年・緑丘ホーマーズ出身)、4番・外野手兼三塁手の小野琉大(2年・FREEDOM出身)の名前が挙がり、これらの選手はチームの攻撃を牽引する存在とされています。
彼らの打撃力は、試合で得点を生み出すために非常に重要な役割を果たします。
機動力では、1番・山崎琥珀(2年・FREEDOM出身)と2番・武笠恵士(1年・南線ファイターズ出身)が中心となり、チャンスを作る役割を果たしています。
彼らの俊足を活かした走塁や盗塁は、相手投手や守備陣にプレッシャーをかけ、試合を有利に進めるための鍵となります。
機動力の向上により、より多くの得点機会を作り出せる可能性が高まります。
守備力においては、上田と山崎らが重要な役割を担っています。
特に守備の安定性が求められ、ピンチの場面での冷静なプレーや、試合の流れを変える守備が勝敗を分けることになります。
守備の強化は、チーム全体の信頼を築き、試合を通しての安定感を生み出します。
投手力では、山崎、上田に加え、成長が期待される籏本暖士(1年・金山ファイターズ出身)らがチームの投手陣を支えています。
彼らは今後、さらに経験を積むことで、より安定した投球を見せ、試合の勝敗に大きな影響を与えることができるでしょう。
投手力の強化は、チームの成績向上に欠かせない要素です。
精神力については、山崎や上田のさらなる取り組みに期待したいところです。
髙山監督は「素材は良い選手が多いが、まだ野球に慣れていない選手も多い」と話しており、これからは試合の中で逆境を乗り越える力や、試合の終盤で粘り強く戦う姿勢が求められます。
続けて「最後まで諦めない姿勢を磨いてほしい」と、選手たちに対して大きな期待を寄せています。
このように、新チームには課題も多いものの、ポテンシャルの高い選手たちが揃っており、これからの成長に大きな期待がかかります。
チーム一丸となって精神面を強化し、攻守両面でさらに安定したプレーを見せることで、今後の試合で結果を出していくことができるでしょう。
攻撃力:5
機動力:7
守備力:8
投手力:7
層 力:6
精神力:3
チームワーク力:5
勝負力:6
適応力:7
戦略力:7
総合評価:61

キャッチボールするピースナイン

冬季練習に励むピースナイン
<キャプテン綱嶋くん>
綱嶋主将が語るチームの未来
キャプテンと正捕手を務める綱嶋湧志選手(2年・前田リトル出身)は、強肩とバッティングセンスを武器にチームを牽引する存在だ。
チームのリーダーは状況を読んだプレーが持ち味だ。
彼はチームの雰囲気について「元気が良く、学年問わず仲がいい」と評価し、粘り強さと切り替えの早さを強みとして挙げる。
昨年の秋季空知中学校野球選手権大会の決勝戦では、札幌ブレイブティーンズとの接戦の中で明るい雰囲気を保ち続け、全員で勝利を掴んだという。
綱嶋選手は「来シーズンも“全力”をモットーに、心の全力を目指して全国大会を目指します」と決意を語った。
〇綱嶋 湧志(つなしま ゆうし)
2年・前田リトル出身
右投げ、左打ち
169センチ、56キロ

綱嶋主将(ピースベースボールクラブ)
綱嶋主将に7つの質問!
Q1)チームの雰囲気は?
A)元気が良く、学年問わず仲がいい
Q2)チームの強みは?
A)粘り強く、切り替えが早い。
Q3)チームの強みが発揮できた試合は?
A)第10回スーパースポーツゼビオ杯秋季空知中学校野球選手権大会・決勝の札幌ブレイブティーンズ戦。
点の取り合いの中、中々リードできない状況でも全員が明るく、チームの雰囲気が良かったから。
Q4)自分の強みは?
A)捕手としての肩の強さと状況に考えたバッティング。
Q5)自分の強みが発揮した試合は?
A)IBA秋季大会・1回戦の南空知BBC戦。
中々、出塁できず1点ビハインドの最終回、先頭で三塁打を放ちチームの逆転に繋がった。
Q6来シーズンカギになる選手は?
A)山崎琥珀(2年・FREEDOM出身)
遊撃手や投手としてチームを救ってくれたので来シーズンも期待です。
Q7)来シーズンに向けた意気込みをお願いします。
A)チームのモットーである“全力”
“心の全力”を目指し全国大会に出場する!

綱嶋主将の話を聞くピースナインと体験者
<スイングスピード測ってみた>
例年行っている人気企画、選手のスイングスピードを競い合う企画です。
使用されるバットは、今までと変わらず長さ83センチ、重さ800グラムという中学硬式用バットを使ってスイングスピードに挑戦しました。

スイングスピード測ってみた❕に挑戦したピースナイン
★第1位 125キロ
〇上田 碧大(うえだ あお)
2年・FREEDOM出身
右投げ、右打ち
171センチ、71キロ
Q)着てみたい道内の高校野球のユニフォームは?
A)北海高等学校
★第2位 123キロ
〇籏本 暖士(はたもと はる)
1年・金山ファイターズ出身
左投げ、左打ち
170センチ、58キロ
Q)着てみたい道内の高校野球のユニフォームは?
A)北海高等学校
★第2位 123キロ
〇小野 琉大(おの りゅうた)
2年・FREEDOM出身
右投げ、左打ち
171センチ、55キロ
Q)着てみたい道内の高校野球のユニフォームは?
A)北海高等学校
★第3位 112キロ
〇綱嶋 湧志(つなしま ゆうし)
2年・前田リトル出身
右投げ、左打ち
169センチ、56キロ
Q)着てみたい道内の高校野球のユニフォームは?
A)札幌国際情報高等学校

スイングスピード測ってみた!写真左から籏本、小野、上田、綱嶋(ピースベースボールクラブ)
<発行人>
規律から生まれる成長と可能性
ピースベースボールクラブの冬季練習を取材し、改めてこのチームの特異性と可能性を感じました。
髙山監督の掲げるスローガン『規律の徹底』には、野球を通じて選手たちを人間的に成長させたいという強い思いが込められています。
挨拶や整理整頓を大切にする姿勢は、競技の枠を超えて社会で必要な力を育むものです。
新チームにはまだ成長の余地があり、特に精神面での強化が期待されます。
取材中、選手たちのプレーには優しさや控えめな一面が見られ、その謙虚さがチームの良さとなっていました。
この姿勢を活かしながら、試合での勝負強さを磨いていくことで、さらなる飛躍が期待できるでしょう。
また、監督やキャプテンの綱嶋選手が語る「全力」という言葉からは、チーム全員が一丸となり、成長に向けて努力を続けていく姿勢が感じられます。
また、卒団生が甲子園を目指す舞台で活躍していることは、在籍選手たちにとって大きな励みとなるでしょう。
「野球だけが人生ではない」と監督が伝えるように、彼らの努力はその先の人生に活きるもの。
春の遠征や新シーズンでどこまで成長できるのか、チームの今後に注目したいと思います。

多くの体験者が参加した、ピースベースボールクラブ
協力:ピースベースボールクラブ