「変革の春、再出発の一歩」――空知滝川リトルシニア・庭野新監督のもとで挑む“本気の1勝”

空知滝川リトルシニア
「変革の春、再出発の一歩」――空知滝川リトルシニア・庭野新監督のもとで挑む“本気の1勝”
1991年創部の空知滝川リトルシニアは、昨春15年ぶりの全国選抜大会出場、夏の林和男杯出場と存在感を示してきた。
そんなチームが今シーズン、庭野恭輔新監督(35)の就任により、新たな一歩を踏み出した。
地元出身で指導経験豊富な庭野監督のもと、新3年生1人、新2年生の新チームは「すべてが課題」を出発点に、“まずは一勝”を目標に掲げて奮闘中。
今、空知滝川リトルシニアに吹く改革の風と、その先に見据える成長の可能性に迫る。
★現在、チーム訪問先募集中です!
お問い合わせは大川まで(090-1524-0465)(strikepro.oh@gmail.com)

ランニングに入る空知滝川ナイン

投手(空知滝川)
<活動>
-冬季間-
平日:火・木曜日(18:00~20:00)
土日:3時間(すぱーく滝川、歌志内チロルアリーナなど)
<選手構成>
3年生:11人
2年生:1人
1年生:11人
6年生:5人
(2025年3月6日現在)

捕手(空知滝川)

内野手(空知滝川)
<オープン戦>
4月)
上旬予定:(帯広遠征)
大空、釧路、旭川北稜らとオープン戦を予定。
<3年生注目進路>
白樺学園、札幌日大、旭川明成。
他は公立受験。
<卒団した3年生へのメッセージ>
-庭野監督からメッセージ-
自分の選んだ道を、ここで学んだことを生かして頑張って下さい。
<OBの活躍>
甲子園を懸けた全道大会で空知滝川リトルシニア出身でベンチ入りを果たした選手は下記の通り紹介致します。
-夏の甲子園を懸けた-
第106回全国高校野球選手権南北海道大会
<白樺学園>
上 一颯(2年)

外野手(空知滝川)

新入団員の6年生(空知滝川)
「すべてが課題」からの挑戦――空知滝川リトルシニア、新チームの再出発
新チームとしてスタートを切った空知滝川リトルシニア。
今のチームの現状を一言で表すなら、「すべてが課題」だ。
守備・攻撃・走塁・精神面すべてにおいて、まだまだ発展途上であり、個々の力だけでは上位チームに太刀打ちできる状態ではない。
だからこそ、今チームに必要なのは“全員野球”。
個々の力に頼るのではなく、選手一人ひとりが自分の役割を果たし、チームとして一丸となって相手に挑む姿勢が求められる。
どんな強豪にも立ち向かえるのは、全員が同じ方向を向いて戦った時だということを、選手たち自身が理解し、実践していかなければならない。
また、試合の中での“無駄な失点”を防ぐことは、最優先の課題だ。
ミスによる失点、集中力の欠如による守備の乱れは、自ら勝機を逃す結果につながる。
どれだけ苦しい展開でも、我慢強く最少失点で切り抜けられる粘り強さを身につけたい。
そしてもう一つ重要なのは、“得点のチャンスを確実に活かす”こと。
試合の流れを変えるのは、ふとした相手のミスやフォアボールなどのチャンスの場面。
こうした局面で、いかに準備してきたことを出し切り、1点をもぎ取れるかが勝敗を左右する。
今はまだ課題だらけのチームかもしれない。
しかし、全員が真剣に課題と向き合い、日々の練習を積み重ねていけば、必ず光は見えてくる。
空知滝川リトルシニアは、“すべてが課題”というスタート地点から、確かな成長への一歩を踏み出している。

キャッチボール前のストレッチをする空知滝川ナイン
「まずは一勝から」――変革の時を迎えた空知滝川リトルシニア、庭野監督が描く成長への道筋
新たなシーズンを迎え、空知滝川リトルシニアは大きな転換期を迎えている。
昨秋から勝利に恵まれていない中、指導体制が変わり、チームには新たな風が吹き込まれている。
その中心に立つのが、今季から指揮を執る庭野監督だ。
庭野監督は、今シーズンに向けた意気込みをこう語る。
「昨秋からまだ一勝もしていないチームなので、まずは“一勝”を目標に。そこから勝ちを積み上げて、あくまで勝ちにこだわっていきたい」
この言葉には、チームとしての再出発への強い覚悟と、勝利を通じて選手たちに自信をつけさせたいという思いが込められている。
どんなチームも“初勝利”をきっかけに大きく変わる。
庭野監督は、その“最初の一歩”の重みを誰よりも理解している。
しかし、庭野監督が選手たちに求めているのは、単なる勝利だけではない。
それ以上に大切にしているのが、「物事の取り組み方」と「本気になれるかどうか」という姿勢の部分だ。
日々の練習にどれだけ真剣に向き合い、何のために取り組んでいるのかを自ら考える力――そこにこそ、選手たちの成長の本質があると考えている。
①選手同士での意見の食い違いに恐れず、ぶつかり合うことも大切な経験であること。
②苦しい練習も、チームの和を重んじながら乗り越える姿勢を身につけること。
③ 限られた練習時間の中で、どれだけ濃密で意味のある時間にできるかは、選手自身の自立心にかかっていること。
このような指導方針のもと、選手たちも少しずつ意識を変え始めている。
自分たちで声を出し、工夫を凝らしながら練習に取り組む姿が、グラウンドのあちこちで見られるようになってきた。
庭野監督は最後にこう語る。
「選手たちが“意識”を持ち始めれば、成長のスピードは一気に加速します。ただし、それを“継続すること”は簡単ではなく、最も難しいことでもあります。だからこそ、継続させる力を身につけてほしい。」
空知滝川リトルシニアの未来は、今まさに変革の真っただ中にある。
勝利を重ねることと同時に、人としての成長も目指して――。
この春、選手たちの本気が試されるシーズンが幕を開ける。

ペッパーを行う空知滝川ナイン

キャッチボールする空知滝川ナイン

キャッチボールする空知滝川ナイン
新体制で挑む再出発――庭野監督が語る10項目評価と期待のキーマンたち
空知滝川リトルシニアは、新指揮官・庭野監督のもとで新たなチーム作りに取り組んでいる。
今回は、監督自らが現在のチームを「10項目・10段階評価」で自己分析。
まだ課題の多いチームだが、新2年生の台頭と唯一の新3年生・主将髙田雅人の存在に期待がかかる。
ここでは、各分野の現状と今後の成長のカギを握る選手たちを紹介する。

羽打ちを行う空知滝川ナイン
【現在のチーム10項目評価】
※10段階評価・総合評価:39点
攻撃力:3
パンチ力ある錦織唯人(新2年・滝少ホワイトベアーズ出身)、広角に打てるミート力が魅力の菊島諒(新2年・滝少ホワイトベアーズ出身)、急成長を見せる坂田稀一(新2年・滝川イーストウルフ出身)らが打線の鍵を握る。
機動力:3
足の速さが武器の佐藤颯真(新2年・滝少ホワイトベアーズ出身)が、走塁技術を磨くことで機動力アップのキーマンとなる。
守備力:3
軽快な動きが光る内野手・東恩納琉希(新2年・砂川スティッカーズ・イーグルス出身)が、守備の中心選手として期待される。
投手力:3
テンポ良く投げる技巧派の菊島諒が投手陣の中心。
新2年生中心の若いチームにとって彼の安定感が重要となる。
精神力:8
唯一の新3年生、主将髙田雅人(砂川スティッカーズ出身)の存在がチームの精神的支柱。
彼の姿勢がチームの流れを大きく左右する。
チームワーク力:7
互いにリスペクトし合う姿勢が芽生えており、自分たちの弱さを受け入れた上での再スタートが印象的。
層力:3/勝負力:3/適応力:3/戦略力:3
全体的にまだ底上げが必要な部分が多いが、今後の練習と実戦経験次第で大きな変化が期待される。
今後は、若いチームが一歩一歩着実に力をつけ、“一勝”を手にすることで流れが変わる。
成長の鍵は、日々の積み重ねと意識の変化にある。

アジリティトレーニングをする空知滝川ナイン

メディシンボールトレーニング逃げむ空知滝川ナイン
夢を諦めない—ケガと向き合う阿知良梓佑の挑戦 「中学最後の夏、130キロのストレートを目指す」
キャプテン髙田くん
「まずは一勝を」――髙田雅人が語る、チームの現状と期待の1年生たち
空知滝川リトルシニアで投手としてもチームを支える新3年生・髙田雅人主将(砂川スティッカーズ出身)。
秋季全道大会では日高リトルシニア戦に登板し、粘りの投球でゲームを作る活躍を見せた。
団結力を強みに成長を目指すチームの中で、今シーズンは新2年生の台頭にも期待がかかる。
勝ち星に飢えるチームにとって、まずは“初勝利”を掴むことが目標――髙田主将が語った、今シーズンへの思いとは。
〇髙田 雅人(たかだ まさと)
新3年・砂川スティッカーズ出身
右投げ、右打ち
171センチ、55キロ

髙田主将(空知滝川)
Q1)チームの強みは?
団結力がある。
Q2)チームの強みが発揮できた試合は?
秋季全道大会(新人戦)
日高リトルシニア戦。
Q3)自分の強みは?
チャンスに強い。
Q4)自分の強みが発揮できた試合は?
秋季全道大会(新人戦)
日高リトルシニア戦。
投手として登板し、自分の力を発揮することができ六回をロースコアで抑えることができゲームを作った。
Q5)今シーズンカギになる選手は?
菊島 諒(新2年・滝少ホワイトベアーズ出身)、錦織唯人(新2年・滝少ホワイトベアーズ出身)、坂田稀一(新2年・滝川イーストウルフ出身)、佐藤颯真(新2年・滝少ホワイトベアーズ出身)。
Q6)またQ5の理由は?
1年生の中で技術が備わっているからです。
Q7)今シーズンに向けた意気込みを!
まだ一勝もできていないチーム。
まずは一勝すること。

守備練習を行う空知滝川ナイン

守備練習を行う空知滝川ナイン
<スイングスピード測ってみた>
例年行っている人気企画、選手のスイングスピードを競い合う企画です。
使用されるバットは、今までと変わらず長さ83センチ、重さ800グラムという中学硬式用バットを使ってスイングスピードに挑戦しました。

スイングスピード測ってみた!に挑戦した空知滝川ナイン
★第1位 121キロ
〇髙田 雅人(たかだ まさと)
新3年・砂川スティッカーズ出身
右投げ、右打ち
171センチ、55キロ
Q)着てみたい道内の高校野球のユニフォームは
北海道滝川西高等学校
★第2位 120キロ
〇錦織 唯人(にしきおり ゆいと)
新2年・滝少ホワイトベアーズ出身
右投げ、右打ち
170センチ、61キロ
Q)着てみたい道内の高校野球のユニフォームは
北海高等学校
★第3位 115キロ
〇菊島 諒(きくしま りょう)
新2年・滝少ホワイトベアーズ出身
右投げ、左打ち
162センチ、52キロ
Q)着てみたい道内の高校野球のユニフォームは
白樺学園高等学校

スイングスピード測ってみた!写真左から錦織、髙田、菊島(空知滝川)
<発行人>
「選手も監督も1年生」――空知滝川リトルシニア・庭野監督が描く“ともに育つ”チームづくり
2025年1月、空知滝川リトルシニアの新たな指揮官として就任した庭野恭輔監督(35)。
地元・滝川市出身で、滝川市立関西中学校で中学軟式野球を経験。
高校は滝川西高等学校へ進学し、硬式野球部でプレー。
その後は釧路公立大学で硬式野球を続けた。
大学時代は監督不在の環境だったこともあり、選手同士で考え、工夫し合う野球が自然と身についたという。
「選手も監督も1年生ですから」と穏やかに笑う庭野監督。
長い指導歴はあるものの、多感な中学生を教えるのは初めて。
だからこそ選手と同じ目線に立ち、共に歩む姿勢を何より大切にしている。
「まずはトップを目指す前に、自分を掘り下げて考える時間が必要なこともある。そこを避けて成長はありません」と静かに語る言葉には、これまでの経験と、選手への深い想いがにじむ。
同級生には、現在北海高校で部長を務める立島達直氏がいる。
立場は違えど、野球を通じて地域と若者を育てたいという思いは重なる。
庭野監督の指導は、技術だけではなく「人を育てる」ことに重きを置く。
今はまだ発展途上のチーム。
だが、“ともに育つ”その歩みが、やがて力強いチームを形づくっていく。

ランニングする空知滝川ナイン

ティバッティングする空知滝川ナイン
協力:空知滝川リトルシニア