惜敗の涙、そして未来へつなぐ戦い

第21回西日本選抜学童軟式野球倉敷大会・組合せ表
惜敗の涙、そして未来へつなぐ戦い—第21回西日本選抜学童軟式野球倉敷大会準々決勝
岡山県倉敷市で開催された第21回西日本選抜学童軟式野球倉敷大会の準々決勝が12月15日、玉島の森多目的広場で行われました。
北海道チャンピオンシップ選抜は岡山選抜を相手に六回まで1-0とリードする展開でしたが、最終回の六回裏に相手4番・谷原選手のサヨナラ2ランホームランを浴び、1-2で惜敗しました。
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◆準々決勝(15日、玉島の森多目的広場)
北海道チャンピオンシップ選抜1-2岡山選抜
北海道選抜
010000=1
000002=2
岡山選抜
(北)内山-星
(岡)田島-石原
▽本塁打:谷原(岡)
▽二塁打:吉田、實盛2(岡)、岩井(北)

準々決勝に挑んだ北海道チャンピオンシップ選抜=(写真・チーム提供)
二回、北海道選抜が先制
試合は二回に動きました。一死から5番・佐藤優成選手(6年・屯田ベアーズ)が内野安打と敵失で二塁へ進出。
続く6番・星龍之介選手(6年・名寄南クラブ野球少年団)がセンター前ヒットを放ち、一、三塁の好機を作りました。
7番・長田佑星選手(6年・羽幌フェニックス)がこのチャンスでセンターへの犠牲フライを放ち、北海道選抜が貴重な1点を先制しました。

1点先制の得点を踏む佐藤優(北海道選抜)
しかし、その後の追加点が遠い展開となりました。
三回には二死二塁の場面で内野の敵失を利用して一気にホームを狙いましたが、相手の好守に阻まれタグアウト。
さらに、六回にも二死二、三塁の絶好のチャンスを作りましたが、後続が倒れ追加点を挙げることができませんでした。
内山投手の快投と最後のドラマ
先発の内山蓮々投手(6年・北発寒ファイヤーズ)は、強打の岡山打線を相手に力投を見せました。
ランナーを得点圏に背負う場面でも冷静に牽制でアウトを奪い、要所で三振を奪うなど圧巻のピッチングを披露。
五回まで相手を2安打4四球に抑え、無失点に抑える快投を見せました。
しかし、最終回の六回、先頭打者の2番・實盛選手にセンターオーバーの二塁打を浴びました。
その後、次打者を三振に仕留め一死二塁としましたが、4番・谷原選手にセンターオーバーの柵越え2ランサヨナラホームランを打たれ、勝利を目前に涙を呑む結果となりました。

六回8奪三振を奪うも涙した内山投手(北海道選抜)
向井監督「選手たちはよく頑張った」
試合後、向井拡充監督は「選手たちは本当によく頑張ってくれた。決勝戦に進ませてあげられず申し訳ない」と悔しさを滲ませました。
岡山選抜は攻守にわたり高いパワーを見せつけ、北海道選抜を苦しめましたが、内山投手を中心に粘り強く守り抜き、試合をロースコアの展開に持ち込む健闘を見せました。
また、向井監督の選手たちの力を最大限に引き出した采配や指導力は、チームの成長を支える要因として高く評価されています。
悔しさを胸に—今後の目標
惜しくも準々決勝で敗退した北海道選抜ですが、選手たちは最後まで粘り強く戦い抜きました。
特に、先発の内山投手や犠牲フライで先制点を挙げた長田選手らの活躍は光りました。
この試合で得た経験を糧に、さらに成長していくことが期待されます。
試合後、チームは気持ちを切り替え、12月16日にユニバーサルスタジオジャパンなどで観光を予定しています。
選手たちはリフレッシュした後、北海道に帰道し、次の挑戦に向けて新たなスタートを切ることになります。
<発行人>
あと一歩の夢、仲間と描いた1ヶ月半の奇跡
あとアウト2つ。
夢の準決勝進出が目前に迫った北海道チャンピオンシップ選抜チーム。
しかし、わずかに届かなかった勝利の女神。
それでも、この1ヶ月半の挑戦は、選手たちの心にかけがえのない物語を刻んだ。
11月2日、歌志内チロルアリーナでのセレクションから始まった物語。
60人を超える選手の中から選ばれた18人は、それぞれの想いを胸に厳しい練習の日々を過ごした。
時間は決して十分とは言えず、大会までの準備期間はわずか1ヶ月半。
向井監督が掲げた「60%の完成度で大会入りし、3回戦終了時には90%」というビジョンのもと、チームは一歩一歩着実に成長していった。
惜敗の涙、そして未来へつなぐ戦い
2回戦、3回戦ともに接戦を制し、勝利を掴み取った。
選手たちはそのたびに絆を深め、試合を重ねるごとに自信と一体感を強めていった。
迎えた準々決勝。相手は格上と評されるチームだったが、選手たちは一球一球に集中し、冷静な守備と堅実な攻撃で試合を進めた。
5回を終えて1-0とリードを守り、勝利への期待は最高潮に達していた。
しかし、6回裏。
相手打者の放った打球が高々と舞い上がり、外野フェンスを越える逆転サヨナラ2ランとなった。
その瞬間、あと一歩で掴みかけていた夢は儚くも消え去り、選手たちの目には悔し涙が溢れた。
それでも、この試合で見せた全力のプレーと最後まで諦めない姿勢は、多くの北海道選抜関係者の心を深く打った。
北海道選抜の誇りとなるその戦いは、これからも語り継がれ、次世代の選手たちの励みとなるだろう。

試合前の整列する北海道選抜と岡山選抜
協力:北海道チャンピオンシップ選抜(岡山大会)