札幌選抜、全国選抜兵庫県大会で健闘も惜しくも予選敗退

渡辺監督の話に耳を傾ける札幌選抜ナイン
札幌選抜、全国選抜軟式少年野球兵庫県大会で健闘も惜しくも予選敗退
兵庫県淡路島で開幕した「2025全国選抜軟式少年野球兵庫県大会」に、北海道代表として出場した札幌選抜チームは、2月15日に予選リーグ2試合を戦い、1勝1敗で惜しくも予選敗退となった。
渡辺敦監督は、初戦の敗戦について「初回のボールの配球を失敗した。先頭打者に打たれ、後手に回ってしまった。1点ビハインドでのゲーム運びも想定していたが、強い打球を一本打って流れを変えたかった。しかし、五回二死まで走者を出せず、初戦の難しさが選手たちのスイングを小さくしてしまったのかもしれない」と振り返った。
また、最終回の攻撃については「代打の須藤はよく打ってくれた。ホームへ回したのは私の判断。ホームでのクロスプレーでタッチアウトとなったが、一死三塁の状況を作って攻める選択肢もあった」と悔しさを滲ませた。

(写真・札幌選抜チーム提供)
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第2戦は18人全員出場で勝利も、決勝トーナメント進出ならず
続く第2戦のオール磯城戦については「ベンチ入り18人が全員出場しての勝利。決勝トーナメント進出を願って挑んだ試合だったが、あと一歩届かなかった」と悔しさをにじませた。

(写真・札幌選抜チーム提供)
OBの応援に応えられず「申し訳ない」
さらに、「今年のチームにも歴代のOBが気にかけてくれ、応援のために時間を割いてくれた。しかし、その期待に応えられず申し訳ない」と語った。
札幌選抜は16日に交流戦を行い、17日に北海道へ帰る予定。

(写真・札幌選抜チーム提供)
第1戦・川西選抜(兵庫県川西市)戦
初回、先頭打者にセンターオーバーの三塁打を浴び、続く打者にセーフティスクイズを決められ、1点を献上した。
先発の内山蓮々投手(6年・北発寒ファイヤーズ)は、初回に失点を許したものの、その後は二、三、四回をいずれも三者凡退に抑える好投を見せた。
五回は2番手として神野健(6年・伏古ファイターズ)がマウンドへ。
三塁まで走者を進められたものの、粘りの投球で追加点を許さず、試合を最終回へとつなげた。
最終回、札幌選抜の反撃もあと一歩届かず
札幌選抜の攻撃陣は、相手左腕の緩急をつけた投球とストライクゾーンいっぱいを使う巧みなコントロールの前に沈黙。
五回二死まで、一人の走者も出せずに苦しんでいた。
迎えた最終回、1点を追う六回。
一死から9番・林倖成(6年・屯田ベアーズ)に代わって代打・須藤栄太(6年・星置レッドソックス)が登場。
ライトオーバーとなる大きな一打を放つと、札幌選抜のベンチは歓喜に沸いた!
須藤は一塁を蹴って二塁へ、さらに三塁へと快走。
ベンチからは「まわれ、まわれ!」とコールが鳴り響く中、中継プレーからの素晴らしい送球がホームへ。
際どいクロスプレーとなったが、審判のコールは無情にも「アウト」。
この判定に、札幌選抜ベンチからは大きなため息が漏れた。
後続も倒れ、0-1で惜敗。
投手戦を制したのは川西選抜
両チームともに2安打と、緊迫した投手戦を展開。
わずかな差が勝敗を分ける結果となった。
試合後、渡辺敦監督は「久しぶりの外の試合で、少し足元がふわふわしている感覚だった。初回の先頭打者を追い込んでからの抜いたボールが甘く入り、痛打された。先頭打者が良い打者だっただけに、もう少し慎重に攻めるべきだった。徹底しておくことが指導者の務め。六回、最終回の判断も含めて反省すべき点が多い」と振り返った。

(写真・札幌選抜チーム提供)

(写真・札幌選抜チーム提供)
<グループB>
第1試合(15日、多目的グラウンド-1)
札幌選抜(北海道)0-1川西選抜(兵庫県)
札幌選抜
000000=0
10000x=1
川西選抜
(札)内山、神野-山川
(川)原-長尾
▽三塁打:須藤(札)、山江(川)
札幌選抜、打線爆発で快勝!オール磯城を1安打完封
初回から猛攻!連続タイムリーで先制
初回、二死から3番・エラクネス璃晶(6年・東雲ファイターズ)がレフトオーバーの二塁打を放ちチャンスを作ると、続く4番・品川煌貴(6年・東16丁目フリッパーズ)、5番・須藤(6年・星置レッドソックス)の連続タイムリーで2点を先制した。
足を絡めた攻撃で追加点
三回には、先頭の1番・生野将太(6年・札幌オールブラックス)がセンター前ヒットを放ち、さらに二盗、三盗を決めて一死三塁の好機を演出。
ここで3番・エラクネスの内野ゴロの間に三走・生野が生還し、貴重な追加点を挙げた。

(写真・札幌選抜チーム提供)
小薗井の三塁打&代打・布施の適時打でリード拡大
四回には、一死から6番・小薗井翔叶(6年・東16丁目フリッパーズ)がレフトオーバーの三塁打を放つと、8番・大畑碧(6年・手稲山口メッツ)に代わって登場した代打・布施壽惇(6年・北発寒エンジェルス)の内野ゴロの間に三走・小薗井が生還し、さらにリードを広げた。
原田の2点ランニングホームランでダメ押し!
五回には、1番・生野が四球で出塁し、二盗を決めて無死二塁のチャンスを作ると、2番・原田絆路(6年・円山リトルジャイアンツ)がセンターオーバーの2点ランニングホームランを放ち、試合を決定づけた。
投打がかみ合い、札幌選抜が1安打完封勝利!
この試合、札幌選抜は7安打6得点と効果的に得点を重ね、先制、中押し、ダメ押しと理想的な攻撃を展開。
投げては松本茉桜(6年・星置レッドソックス)、小薗井、生野の継投が冴え、相手打線をわずか1安打に抑える完封リレーで完勝した。
<グループB>
第二試合(15日、多目的グラウンド-1)
札幌選抜(北海道)6-0オール磯城(奈良県)
オール磯城
000000=0
20112x=6
札幌選抜
(磯)横地、綛村-藤井
(札)松本、小薗井、生野-大畑、山川
▽本塁打:原田(札)
▽三塁打:小薗井(札)
▽二塁打:エラクネス(札)
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<発行人>
札幌選抜、全国の舞台で貴重な経験 ー わずか一球、一つの判断が勝敗を分けた戦い
北海道代表として「2025全国選抜軟式少年野球兵庫県大会」に挑んだ札幌選抜。
僅か一球、一つの判断がゲームを大きく左右する緊迫した試合を繰り広げた。
学童野球においても、これほどのレベルで凌ぎ合う舞台が存在することを証明してくれた。

(写真・札幌選抜チーム提供)
全国レベルの戦いに挑んだ18人の精鋭たち
札幌市内全域から集まった18人の精鋭たち。
短期間で結成された選抜チームながら、互いに切磋琢磨しながら一つのチームとして成長していった。
北海道の厳しい冬を乗り越え、限られた実戦経験の中で臨んだ今大会。
その挑戦は決して簡単なものではなかった。
久しぶりの土のグラウンド。
足元が少しふわふわするのは、ごくごく自然なこと。
北海道ではこの時期、室内での練習が中心となるため、選手たちにとって土の感触を思い出しながらのプレーとなった。
こればかりは選手を責めることはできない。
しかし、それを言い訳にせず、試合を通じて全国の強豪と互角に渡り合った姿勢は称賛に値する。
勝敗以上に価値のある経験
選抜チームとして特筆すべきことは、この時期まで全国の舞台で真剣勝負に挑み、互いに磨き合うことができた点だ。
この経験こそが、何よりの財産となる。
勝利も敗北も、そのすべてが選手たちの糧となり、今後の野球人生、そしてその先の人生においても大きな力となるはずだ。
第1戦では、わずか1点差で惜敗。
最終回、代打・須藤のライトオーバーの一打がベンチを沸かせたものの、クロスプレーの末、アウト。
たった一つのプレーが試合の流れを左右することを、身をもって体感した。
渡辺敦監督も「一つの判断が勝敗を分ける」と語り、監督自身もまた、責任を感じていた。
第2戦では、ベンチ入りした18人全員が出場し、勝利を手にした。
しかし、あと一歩のところで決勝トーナメント進出には届かなかった。
それでも、全国の強豪と対等に戦い抜いた経験は、必ず選手たちの今後に活きてくる。
仲間との別れ、そして新たなスタート
17日、チームは北海道へ帰る。
共に戦った仲間たちとの別れは避けられない。
しかし、脳裏に焼き付いたこの経験は、選手たちをこれまで以上に強く、逞しく成長させるに違いない。
この大会を通じて、札幌選抜の選手たちは全国の壁の高さや勝負の厳しさを知り、そして自らの可能性を実感したはずだ。
ここから先、それぞれの道を歩むことになるが、この経験を胸にさらなる成長を遂げることを期待したい。
彼らの未来に、ますますの活躍と成長を願う。

特別賞を受賞した札幌選抜・松本主将(写真・札幌選抜チーム提供)
開会式での入場行進やチームのマナーが評価され、札幌選抜チームが特別賞を受賞した。

札幌選抜コラージュ編集させていただきました。
協力:札幌選抜チーム